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FX用語として比較的よく使われるものの一つに「ポジション」という言葉があります。
FXを行っていく上で必ず理解しておくべき言葉の一つでもありますので、今回はこの「ポジション」に関する様々な基礎知識を解説していきます。
ポジションとは?
ポジションとは外貨の「持ち高」のことです。
持ち高というのは簡単に言うと、外貨を買い(もしくは売り)で保有している状態のことです。
FXトレードでは通貨をまずは「買い」もしくは「売り」で保有することになります。
その状態が「ポジションを持っている状態」です。
そしてその通貨を決済するまでは「ポジションを持ち続けている状態」ということになります。
また、買いで外貨を保有している状態と売りで外貨を保有している状態で呼び方を変えたりもします。
買いで保有中 |
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売りで保有中 |
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このように様々な呼び方があり、どれを使っても同じ意味なので問題ありません。
例えば、ドルを買った場合は「ドルの買いポジションを持っている」といった感じで使ったり、ユーロを売っている場合は「ユーロのショートポジションを持っている」みたいに使われます。
また、ポジションのことを略して「ポジ」などと言われることもあります。
「ポジった」とか「ポジる」というのはポジションを持つという意味です。
同じように「ポジポジ病」といった言葉もありますが、これも「ポジ」は「ポジション」の略で、チャンスでもないのにすぐにポジションを持ちたがってしまう精神状態のことをポジポジ病などと言ったりします。
外貨を保有している状態を「ポジション」と言うのに対して、ポジションを持っていない状態を「スクエア(スクウェア)」や「ノーポジション」などと言います。
ポジションは「決済」によって解消される
ポジションというのは外貨を「保有している状態」です。
この外貨を保有している状態を解消するには「決済」をすることになります。
FXではポジションを決済することで始めて売買が完了します。
買いポジションを持っていたら売ることが決済になり、売りポジションを持っていたら買うことが決済になります。
ポジションを持っている最中は常に相場の動きの影響を受けます。
買いポジションであれば、自分が買った値段よりも価格が上がっていればその分だけ「含み益」が発生し、価格が下がっていれば「含み損」が発生することになります。(売りポジションの場合はこの逆)
含み益や含み損というのは決済をしない限り確定はされません。
決済をすることで初めて実際の利益や損失になります。
ポジションの保有期間に制限はある?
株の信用取引などでは保有できる期間に6ヶ月以内という制限があったりします。
ではFXはどうなのかというと、特に保有期間に制限はありません。
6ヶ月でも1年でも制限なくポジションを持ち続けることができます。
その為、長期的なトレンドを狙ったトレードをしたり、ポジションを持ち続けてスワップを狙ったりすることも可能です。
保有期限がないからといって、含み損を抱えたポジションを長期的に保有しているのは「塩漬け」という状態になってしまい、投資としての時間効率、資金効率が悪くなってしまうので注意が必要です。
また、保有期限はないのですがトレードスタイルによってポジションを保有する期間の目安が異なります。
以下にトレードスタイルごとのポジション保有期間の目安を書いておきますので参考にしてみて下さい。
保有期間の目安 | 利幅の目安 | |
スキャルピング | 数秒~数分 | 数pips |
デイトレード | 数分~数時間 | 数pips~数十pips |
スイングトレード | 数日~数週間 | 数十pips~数百pips |
長期トレード | 数週間~数カ月 | 数十pips~数百pips |
ポジションの持ち越しとは?
FXは24時間取引が可能なのですが土日は相場がお休みとなり取引ができなくなります。
相場がお休みとなる土日もポジションを持ったまま翌週を迎えることを「持ち越し」と言います。
土日は相場がお休みなので取引ができませんが、急なニュースや事件事故などが起こると翌週の月曜日には為替相場が大きく動いた状態で始まることもあります。
金曜日の終値と同じ価格からまた翌月曜日に始まるわけではなく、価格が変動した状態で始まるので、ポジションの持ち越しにはリスクがあることを覚えておきましょう。
ポジションサイジングとは?
FXでは、一回のトレード時に売買する外貨の数量のことを「サイズ」と言うことがあります。
サイズは「10ロット」とか「10枚」とか「10万通貨」などと言われる取引数量のことです。
上記の例では取引数量の所が「5万通貨」となっているのがわかると思いますが、これがこのポジションのサイズということになります。
なので、ポジションを持った状態の外貨の数量のことを「ポジションサイズ」と言います。
そんなポジションのサイズを決める行為を「ポジションサイジング」と言います。
例えば「適切なポジションサイジングをしよう」っていうのは、言い換えると「自分に合った取引数量でトレードをしよう」っていうような意味になります。
一回のトレード時に「10ロット」でトレードをするのか、それとも「20ロット」でトレードするのか、トレーダーは自由にポジションサイズを決めることができますよね。
自分の資金量やトレードスタイルに合わせて適切なポジションサイジングをすることで、リスク管理にもなり結果的に勝ちやすくもなるのです。
適切なポジションサイジングをすることは安定したトレードを実現させる為には必須です。
ポジション比率とは?
ポジション比率というのは、現在マーケットでどれくらいの買いポジションと売りポジションがあるのか比率を表したデータのことです。
例えば、上記の例では一番上のドル/円を見ると、「36.74%が売りポジション」「63.26%が買いポジション」であることがわかります。
つまり、ドル/円に関しては現在買いポジションの方が多い状態であり、将来的に何かのきっかけで売られる可能性も高いといった判断ができるわけです。
このようにポジション比率を見ることで、買いポジションの比率が多い場合は将来的に売られて下落の可能性があると判断したり、反対に売りポジションの比率が多い場合は将来的に買い戻しによる上昇の可能性があると判断したりします。
将来的な動きや潜在的な力などを掴むヒントになるのがポジション比率データです。
このポジション比率に関しては、証券会社ごとに公開されている所と公開されていない所があります。
ポジション分布とは?
ポジション分布というのは、今現在トレーダー達のポジションがどのような状況なのかグラフで表したものです。
このデータからは現時点における「未決済の注文がどれくらいあるのか?」「含み益、含み損がでているトレーダーがどれくらいいるのか?」といったことがわかります。
ポジション分布を見ることで他のトレーダー達の動向をある程度トレードのヒントにすることができるというわけです。
「88円付近で逆指値注文が多くでているから一度反発する可能性があるな」
「含み益がでているトレーダーが86円付近で一旦利確してくる可能性があるな」
みたいな感じのヒントが得られます。
ただし、このデータはあくまでFX会社ごとのデータであり、なおかつほとんどトレードをしていない塩漬け状態のポジションも多く含まれているのでそこまで価格を動かす決定的なデータになるわけではありません。
あくまでヒントとして軽く参考にする程度がいいと思います。
また、このポジション分布は「オーダーブック」「オープンオーダー」「クソポジチェッカー」などと様々な呼ばれ方をします。
クソポジチェッカーというのは特徴的な名前ですが、要するに含み損を抱えたまま塩漬けになっているポジションがよくわかることからそう呼ばれたりします。
ポジション分布のデータはFX会社ごとに公開しているところと公開していないところがあります。