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FXをしていく上で必ず理解しておくべき言葉の一つに「スリッページ」があります。
ここではスリッページについてわかりやすく解説していきます。
スリッページとは?
スリッページ(slippage)というのは直訳すると「滑ること」を意味するのですが、FXにおいては自分が注文した価格と実際に約定した価格に生じるずれのことを意味します。
例えば、「117.375円」で買い注文がだせる状態だとします。
ということで、成行で117.375円で実際に買い注文をだした瞬間に、実際に約定した価格は思っていた値段よりも高い「117.400円」だったりすることがあるのです。
つまり、この場合はスリッページによって自分が思っていた価格よりも2.5pips高く買ってしまったということです。
この価格差がスリッページです。
また、スリッページのことを「すべる」というような表現をします。上記の例の場合は「2.5pipsすべった」といった感じです。
ちなみに、指値で注文を出している場合には指定した価格以外で取引は成立しないのでスリッページはありません。
スリッページが発生するのは主に成行注文をしている場合となります。(逆指値注文などもスリッページが発生する場合があります)
じゃあ常に指値注文にすればいいのかというとそういうわけでもなく、指値注文では指定した価格で約定できなかった場合はそもそも注文自体が通りません。
なのでスキャルピングやデイトレードなど「今チャンスだからこの瞬間にポジションを持っておきたい」とか「すぐに決済したい」という場合には指値注文は使いずらいのです。
注文方法 | スリッページ | 約定 |
成行 | 発生する可能性あり | 多少レートが変わっても約定する |
指値 | 発生しない | 指値以外では約定しない(注文が通らない可能性あり) |
また、スリッページは自分にとって不利になることもありますが、逆に有利になることもあります。
すべることで「思っていたよりも安く買えた」なんていうこともあるのです。
いずれにせよ、注文した価格からずれた価格で約定すること自体をスリッページといいます。
スリッページが生じる原因
このような価格差が生じる理由は簡単にいうと「注文ボタンをクリックしたその瞬間も為替レートは動き続けているから」です。
117.375円の状態で買い注文をクリックしたその瞬間も為替レートは動いていて、実際に約定した時に為替レートは117.400円になっていたということです。
もう少し詳しく言うと、FX業者というのは基本的にはインターバンク市場へ顧客の注文を出してくれる仲介業者なので「顧客が注文を出す」⇒「FX業者がインターバンクへ注文を出す」⇒「インターバンク市場で取引が成立する」という一連の流れの中でタイムラグが生じるのです。(※便宜上DD方式による呑み行為は考慮しない)
顧客が注文をしてから約定するまでの流れはこのようになっていて、このタイムラグが生じているその間も為替レートは変動し続けているので、結果的にスリッページというものが発生してしまうわけです。
FX業者によって「約定力の強さ」が違うわけですが、この約定力の強さというのは要するにここの「タイムラグの短さ」を意味します。
ここが早ければ早いほど希望の価格で約定させることができるのです。
つまり、しょっちゅうすべるようなFX業者は約定力が弱く、逆にあまりすべらずに約定するFX業者は約定力が強いということになります。
FX業者を選ぶ際には約定力の強いFX業者を選ぶことで、スリッページを少なく抑えることができるのです。
スリッページはどのような時に発生しやすいのか
通常の相場状態であればそこまで大きなスリッページは発生しません。
なので普段の取引ではそこまでスリッページは気にならないと思います。
ではどのような時にスリッページは大きくなりやすいのかというと、ズバリ「急激に相場が変動する時」です。
急激に相場が変動する時というのは様々あります。例えば…
- 重要な経済指標が発表された時
- 為替レートに影響を与える大きな事件や事故が起きた時
- 週明けマーケットが開いた直後
- フラッシュクラッシュ時
などは一時的に価格変動が大きくなることがあります。
このような時は為替レートの変動スピードが非常に早くなる為、そのスピードに比例してスリッページも大きくなります。
相場が1秒間に1pipsしか動かない時よりも、1秒間に10pips動く時の方がスリッページは大きくなりやすいということです。
スリッページの対策方法
スリッページの対策方法は大きく分けて2種類あります。
1.許容スリッページを設定する
ほとんどのFX業者ではスリッページを自分が許容できる範囲内に設定することができます。
例えば、「±3pips以上すべったら約定させない」という設定にすれば、成行で注文をしたとしても注文した価格から±3pips以上すべった時点で約定しなくなります。
あまりにも大きなスリッページで注文が成立してしまうのを防ぐ為にもある程度の許容スリッページ設定しておくのも一つの手です。
2.そもそもスリッページが発生しない注文方法を活用する
また指値注文などのそもそもスリッページが発生しない注文方法を活用するのもスリッページを回避する一つの手です。
ただし、指値で約定できなかった場合は取引自体が成立しないので、自分が希望していたタイミングで売買ができない可能性もあるので注意が必要です。
スリッページばかりに気をとられて、肝心のトレードタイミングを逃していては本末転倒です。
一番重要なのはチャンスのタイミングを逃さないことですので、スリッページばかりに気をとられないようにしましょう。
スリッページの発生しにくいおすすめのFX業者
また、もう一つ重要なスリッページ対策として「スリッページが発生しにくいFX業者を使う」ということもとても大事です。
約定率の高いFX業者で口座を持っておくことはとても大切です。