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FXの専門用語としてよく使われる言葉の一つに「pips」というものがあります。
今回はこの「pips」について詳しく解説していきます。
pips(ピップス)の意味とは?
pipsとは「為替レートが動くときの単位」のことです。
「米ドル/円が10pips動いた」とか「ユーロ/円が5pips動いた」みたいに使われます。
よく「1pipsは為替レートの最小単位のこと」と、説明している人も多いですが正確に言うとこれは間違いです。
正確に言うと「1pipsは日本円で言う1銭単位のこと」です。(クロス円の場合)
仮に「為替レートの最小単位」という意味で理解してしまうと、下の画像でいうと黄色く囲っている下3桁の一番下の数字(0.1銭単位のところ)が最小単位ということになってしまいます。
一昔前はこのように為替レートの下3桁が表示されるようなFX会社はなく、ほとんどは下2桁までの表示だった為「為替レートの最小単位」でも通じたのですが、今はこのように下3桁を表示してくれるFX会社が多いので、必ずしも為替レートの最小単位ではなくなってしまったのです。
なので、本当の意味での1pipsというのは……
ここです。
日本円でいう所の「1銭」の所の単位のことを意味します。
1pipsというのは最小単位のことではなく「1銭単位のこと」なので勘違いしないようにしましょう。
なので、例えばドル/円のレートが116.645から116.655まで動いたとすると「1pips動いた」ということになりますし、116.645から116.745まで動いたとすると「10pips動いた」ということになります。
pipsは「ピップス」や「ピプス」と読みます。
また、慣れている人は「ピプ」「ピピ」などと言う人もいます。
pipsの代わりに「ポイント」という言葉が使われることもあります。
「1pips=1ポイント」となり、どちらを使っても問題ありません。
よく使われる言葉の例
pipsはよく「30pipsの利益をとれた」とか「月間1000pips達成」などと使われることがあります。
これは「30銭幅の利益がとれた」とか「10円幅(1000銭)の利益がとれた」という意味です。
赤のマルで買いエントリーして、青のマルで利確をして「1100pipsとることができた」といった場合は「11円幅(1100銭)の利益をとることができた」ということになります。
また、同じ意味で「抜く」という言葉が使われることもあります。
「今日は100pips抜いた」とか、逆に損をした時は「今日は100pipsも抜かれた」とか言ったりすることもあります。
pipsの語源
実はpipsの語源と言いますか、本来の意味には諸説あります。
ここでは有力な2つを紹介します。ただし、本質的な意味(1銭が1pipsであるということ)はどちらもまったく同じですので難しく捉えないようにして下さい。
percentage in pointの略
最も有力なのが「percentage in point」の略という説です。
日本語に直訳すると「1/100のポイント」という意味になります。
日本円でいう1/100のポイントというのは「1円/100=0.01円」ということになり、0.01円というのは1銭のことです。
price interest pointの略
または「price interest point」の略という説もあります。
これは日本語に直訳すると「価格の関心点」という意味になります。
つまり「為替レートが動く際に最も注目をすべき単位のこと」という意味です。
pipsという単位が使われる理由
トレーダー
なんて思うこともあるかもしれません。
でも、わざわざpipsを使うべき理由があるんです。
世界中の異なる通貨でも比較しやすくする為
確かに日本円だけで全てが完結するのであれば銭だけを使っていても十分なのですが、FXは世界中の通貨をトレードするものなのでそれだと無理があるわけです。
世界中には円、ドル、ポンド、ユーロなど様々な通貨の単位があります。
そんな世界中に存在する通貨の単位を「共通の単位で表現してわかりやすくする」というのが理由の一つです。
例えば、ドル/円だろうが、ユーロ/円であろうが、1pips動いたと表現すれば「1銭分動いたんだな」とわかりますよね。
これを国の通貨ごとに「1セント動いた」とか「0.1ユーロ動いた」とか変えていると、同じ値幅でも比較がしにくいわけです。
pipsという単位を使うことで、クロス円での通貨ペアであれば基本的には1pipsは1銭なので、単純な値幅の動きなどを同じ単位で比較しやすくなります。
要するにpipsという単位を使うことで、パフォーマンスの比較がしやすくなるのです。
pipsはトレーダーの実力を測る指標の一つとなる
トレーダーの実力をはかる一つの指標としてpipsは非常に適しています。
例えば以下の二人のトレーダーではどちらも「1万円の利益を得た」という結果は同じです。
- 10pips獲得して1万円の利益を得た
- 100pips獲得して1万円の利益を得た
金額だけで判断をすると両者ともにパフォーマンスは一緒になりますが、pipsで判断すると後者の方が10倍もパフォーマンスが良いことになります。
獲得pipsが多ければ多いほど、それだけ為替変動幅を多く利益に変えることができているということになり、それはすなわちトレーダーとしてのパフォーマンスが優れているということになります。
もしこの二人が全く同じ金額、全く同じロット数でトレードをすればパフォーマンスには10倍の差が生じることになるのです。
pipsはトレーダーとしての実力を測る指標の一つとなります。