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FXだけに限らず、投資をやるのであれば絶対に理解しておくべきなのが「損切(ロスカット)」の重要性です。
損切の重要性を理解しないで投資を行うと100%失敗すると言っていも過言ではないくらい重要です。
今回は損切が重要である理由についてわかりやすく解説していきます。
損切り(ロスカット)とは?
損切り(ロスカット)とは含み損を抱えたポジションを決済して損失を確定させることを意味します。
言葉の通りで、直訳するとロスは「損失」、カットは「切る」を意味します。なので日本語で「損切り」と訳されます。
例えば、レートが上がると思いエントリーしたところ、思った方向に動かずに1万円の含み損を抱えてしまったとします。
なかなか上がってきそうな気配もないので、これ以上損失を広げない為に-1万円で損失を確定させる決済をするということがロスカットです。
ちなみに、FX会社では証拠金維持率が一定の水準を下回ると強制的にロスカットをする仕組みを設けています。
これを「強制ロスカット」と言います。
損切り(ロスカット)が重要な3つの理由
ロスカットは損失を確定させる行為です。
資金を減らす行為なので、ロスカットに対してネガティブな印象を持っている人も多く、中には「損切はするべきでない」という意見もあります。
人間は誰しも損をするのは嫌なので、多くの初心者トレーダーはロスカットに対して「見て見ぬふり」をしがちです。
もちろんロスカットをする際に気分がいいなんていう人はほとんどいませんが、だからといってロスカットから目をそむけていてはいけないのです。
極論を言うと、ロスカットの重要性をしっかり認識しなければ相場で勝ち続けることは100%不可能といっても過言ではありません。
なぜロスカットが重要なのか?その理由について3つのポイントに絞ってお話していきます。
1.資金を守ることができる
ロスカットは資金を減らす行為であることは間違いありません。
資金を減らす行為であることは間違いないのですが、FXトレードにおける正しいロスカットは実は逆に資金を守ってくれる行為でもあるのです。
矛盾して聞こえるかもしれませんが、この意味を必ず理解しておくことが大切です。
FXトレードを行い続ければ必ず負けトレードが発生します。まずはこの事実をしっかりと自分の中で腑に落としましょう。
「そんなのわかってるよ」なんて言われてしまいそうですが、これが自分自信の実際のトレードとなると「1敗もしたくない」とか「自分は負けない」などと考えてしまう人が意外と多いのです。
「絶対にどこかで負けトレードが発生する」ということを前提に話を進めれば、ロスカットという行為がいかに自分の資金を守ってくれるのかは難しく考えなくてもわかるはずです。
しっかりとロスカットができる人と全くロスカットができない人では次のような違いがあります。
このトレーダーはしっかりとロスカットができる人です。
このトレーダーは自分が思っていたような為替レートの動きをしなかったことから、-2万円でロスカットを決行しました。
100万円あった証拠金は98万円残ることになります。2万円の損失を出してしまったのですが、逆の発想をすると「失敗トレードをしたにも関わらず98万円残すことができた」わけです。
98万円が残っていればまた次のチャンスでトレードをしていくことが十分可能です。
これに対してロスカットができないトレーダーの場合は以下のようになります。
ロスカットができないトレーダーは「いつかエントリーした為替レートまで戻ってくるだろう」という思考が強く、なかなか損失を確定したがりません。
もちろん、トレードを繰り返していれば時には「ロスカットをしなかったことでエントリーした為替レートまで戻ってきて損をせずに済んだ」なんてこともあると思います。
しかし、同じようにトレードを繰り返していれば「エントリーした為替レートまで戻ってこない場面」も必ず訪れます。
その場面が訪れたら、待っているのはFX会社が設定している強制ロスカットです。
強制ロスカットの設定はFX会社によって異なりますが、いずれにせよ資金のかなりの割合を損してしまうことになるわけです。
上記の例は、ロスカットをしなかったが為に100万円あった資金が一気に50万円まで減ってしまった例です。
一度のトレードで自己資金の50%を失うというのは致命傷と言っていいレベルです。
次からは50万円を元手にトレードをしていかなければならず、ここから元の100万円という水準に戻すのはものすごく大変な作業となってしまいます。
誰もが必ず負けトレードをしてしまうことはあります。FXトレードを続けていれば何度も負けトレードが発生するにも関わらず、たった一度の負けトレードで致命傷を負っていては相場で生き残ることなんて到底不可能です。
正しくロスカットができれば、負けトレード時でもしっかりと自分の資金を守ってくれるのです。
2.機会損失を防ぐことができる
ロスカットができないと単に自己資金を守れないだけでなく、実はあらゆるチャンスを失ってしまうことにもなるのです。
ロスカットをしないということは含み損を抱えたポジションを持ち続けているということなので、それだけ自由に使える資金も減りますし、時間も無駄に消費してしまいます。
- ポジションを持ったままだったが為に使える資金が無く、チャンスの場面で新たに勝負にいけなかった
- 無駄にポジションを持ち続けてしまい、投資の時間効率が悪くなってしまった
新たに投資をしたいと思ってもすでに資金を投入してしまっている状態である為、資金が足りずに新たに勝負にいけないなんてこともあります。
また、含み損を抱えたまま「いつか戻ってくるだろう」という気持ちでポジションを持ち続けて、気がつけば塩漬けになって数ヶ月も放置してしまったなんていうパターンも非常に多くあります。
このようにロスカットをせずにダラダラとポジションを抱えたまま時間だけが無駄に経過していくことは、投資としての意味をなさないくらいの失敗と言えるのです。
いつまでもロスカットをせずにダラダラとポジションを持ち続けることは、非常に大きな機会損失を招いているのです。
3.リスクを限定できる
FXトレードで勝ち続ける為にとても大事な概念のひとつに「リスクを限定する」というものがあります。
理論上、リスクさえ確実に限定できれば大きく損をすることはありません。
例えば「1回の投資で損をする金額は絶対に最大で1万円まで」と決まっていたとしたら、損失は最大でも-1万円ですよね。
リスクの範囲が-1万円と限定されているので、それ以上大きく損をすることはありません。
逆に、「1回の投資で損をする金額に上限はありません」となっていたら、いくら損をするのかは未知数ですよね。
リスクの範囲が限定されていないので、最悪の場合、一発で自己資金を全て失ってしまう可能性もあります。
自己資金をしっかり守りながら着実に投資を行っていく為には当然リスクの範囲を限定しながら行っていく必要があります。
しかし、実際のFXトレードではもちろん「1回の投資で損をする金額は絶対に最大で1万円まで」なんていう決まりはなく、損失に上限はありません。
つまり普通にFXトレードをしていたら損失に上限はない状態、つまり「リスクが限定されていない状態」でトレードを行っていくことになるわけです。
いつまでもロスカットをせずにダラダラと含み損を抱えたポジションを持ち続けるのは、言ってしまえば全くリスクが限定されずに放置されている状態と言えます。
FX会社が強制ロスカットという仕組みを用意してくれているので一応リスクは限定されていますが、もしこの仕組みがなければ恐らく資金がゼロになるまで塩漬けにしてしまうような人も多いかもしれません。
リスクが限定されていない状態というのは「非常に危うい」ということをしっかりと認識する必要があります。
その上で、最も簡単にできるリスクを限定する方法こそが「ポジションを持たない」ということです。
すなわち含み損を抱えたポジションはロスカットをしてしまうとうことです。
当然ですがポジションさえ持っていなければリスクはゼロです。
どんな投資でも大切になるのは許容できるリスクの範囲をしっかりと把握し、その範囲内に損失を限定させることです。
これができなければ待っているのは破産です。
ロスカットをしてリスクを限定することは、自分の資金を守りながら着実に投資をしていく為には必須のスキルと言えます。
損切り(ロスカット)に対する大切な考え方
損切り(ロスカット)の重要性は上記で説明した通りなのですが、実はFXトレードで勝ち続ける為にはロスカットの重要性を理解するだけでは足りません。
重要性を理解すると同時にロスカットに対する「考え方」をしっかり身につけることで、初めてロスカットに対して正しく向き合えるようになります。
ロスカットは必要経費
ロスカットに対するとても大切な考え方こそが「ロスカットは必要経費である」としっかり認識することです。
所得を生み出すのに必要な費用のこと
必要経費とはその言葉の通り、所得を生み出す為に必要な費用のことです。
大事なことなのでもう一度言いますが「必ず要する費用のこと」です。
つまり、FXトレードで所得を生み出していく為には必ずロスカットを要すると言い換えることもできるわけです。
所得を生み出す為に損をすることになるので一見矛盾して聞こえてしまうかもしれませんが、この考え方がとても大切になります。
例えば、サイコロを振って1,2,3,4がでたら+1万円、5,6がでたら-1万円になるゲームがあるとします。
単純に6割以上の確率で資金がプラスになる非常に期待値が高いゲームなので、やればやるだけ資金が増えていきますよね。
このゲームで資金を増やそうと考えた時に、5,6がでて一時的に資金が-1万円になることは確率上仕方ないことであり、言い方を変えるとこのゲームをやる以上必要な代償でもありますよね。
考え方としては、FXにおけるロスカットもこのゲームのように資金を増やす為の代償として必要なものとして捉えることが大切です。
FXで資金を増やしていきたいのであればロスカットは必要経費として捉え、ロスカットに対する抵抗を無くすことが大切です。
ロスカット自体は資金を減らす行為ではあるのですが、実は資金を守る為の行為であるということをしっかりマインドセットしておくことが大切です。
一時的であれ損をすることは誰でもつらいですが、発想の転換をして「ロスカットのおかげでリスクが限定できて、いくら残せた」と考えるようにしてみましょう。
相場で長く生き残る為にはロスカットに対して正しく向き合うことが必須です。ロスカットの重要性、考え方を必ず身につけておきましょう。
ヒロさん、に質問です。
初心者なのでよくわからないので教えてもらいたいのですが、
30万から始めて、40万まで増やすことができたのですが、ポジションを持ったまま損切りをせずに放置しておりましたら、負け続けてしまって、現在、証拠金維持率が129パーセントになってしまいました。有効証拠金が32718円余剰証拠金が7384円となりました。ポジションを持ったままさらに放置したほうがいいか、出金した方がいいか、教えていただけませんか?残高は29万です。
コメント頂きありがとうございます。
>ポジションを持ったままさらに放置したほうがいいか、出金した方がいいか、教えていただけませんか?
相場の状況にもよるので何とも言えませんが「相場が思惑とは逆に動いたら損切をするライン」を決めておくことが大切だと思います。
また含み益のあるポジションであればまだいいのですが、含み損を抱えたポジションを損切りせずに放置というのはとにかく危険です。
含み損を抱えたポジションを損切りせずに放置し続けているというのは損失が一切限定されておらずいくら損をするかわからない状態です。
まずは損切ラインを明確にしてリスクを限定させることを意識してトレードをするといいと思います。
どんなスーパートレーダーでも損切は必ずします(むしろトレードが上手な人ほど損切りも多かったりします)。
まずは損切をすることに慣れていくことも大切かもしれません。
大切なお金ですので放置などはせずに、しっかりとシナリオを組んで(プラスに転じたらどこで利確をするか、マイナスに転じたらどこで損切りをするか)運用していけるといいと思います。頑張りましょう!