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FXでは取引できる通貨ペアというのが無数に存在します。
そんな中で「どの通貨ペアでトレードをしていくのか?」という部分は非常に重要です。
「何となくドル/円でいいや」などと適当に決めてしまうのではなく、しっかりと理由と狙いを持ってトレードする通貨ペアを選ぶことで勝つ確率を1%でもあげていくことが大切です。
そこで、今回は勝率を1%でも上げる為の通貨ペアの選び方をご紹介します。
通貨ペアの基本的なことを知りたいという方はまずは『通貨ペアとは?通貨ペアの基本情報まとめ』をご覧ください。
この記事について動画でも解説しておりますので是非ご覧ください。(動画が見づらいという方はそのままテキストを読み進めて下さい)
通貨ペアを選ぶ為の準備
自分に適した通貨ペアを選ぶためには、まずは自分のトレードスタイルをある程度決める必要があります。
例えば「スワップを狙いたい」というトレードスタイルなのに、スワップの少ない通貨ペアを選んでしまってはなかなかうまくいきずらいですよね。
一方で「スワップは狙わず為替差益を狙う」ということであれば、スワップが少なくても特に問題はありません。
通貨ペアは「自分のトレードスタイルありき」で決めていくことで勝ちやすくなりますので、まずは自分がどんなトレードをしていきたいのかを決めましょう。
既に自分のトレードスタイルは確立できているという方はここは飛ばしてしまっても構いません。
まずは自分のトレードスタイルを決める
まずは自分がどのようにトレードをしていくのかを決めましょう。
もちろん後からトレードスタイルを修正するのもありなので最初はなんとなくでも構いませんが、ある程度トレードの方向性を決めることは大切です。
- スキャルピング?デイトレ?スウィング?長期?
- トレンドフォロー型?カウンターフォロー型?
- テクニカル重視?ファンダメンタルズ重視?
- スワップを狙う?狙わない?
このように、ざっと分けてもあらゆるトレードスタイルがあります。
スキャルピング?デイトレ?スウィング?長期?
自分がどれくらいトレードに時間をかけられるかによってこの辺りは変わってくると思います。
常にチャートをチェックできる環境にあるならスキャルピングなども可能かもしれませんが、仕事中等はほとんどチャートを見れないということであればスウィングや長期にせざるえないかもしれません。
トレンドフォロー型?カウンターフォロー型?
これは戦略の部分ですので完全に好みですが、トレンドフォローを狙っていくスタイルなのか、それともカウンターフォローを狙っていくスタイルなのかでも違いはあります。
主にどちらを狙っていくのかによって選ぶべき通貨ペアも若干異なってきます。
テクニカル重視?ファンダメンタルズ重視?
トレードの材料として、テクニカルを重視するのかファンダメンタルズを重視するのかでも選ぶべき通貨ペアは若干異なってきます。
「どちらか」という両極端な話ではなく、あくまでバランスとしてどちらを重要視してトレードをしていくのかという部分です。
スワップを狙う?狙わない?
スワップを狙うか狙わないかは通貨ペア選びではとても大きな違いとなります。
恐らく最も通貨ペア選びに影響がでるところです。
スワップを狙うスタイルなのか、それともスワップは狙わないのかを決めましょう。
スワップの基本については『スワップポイントとは?初心者が知っておくべき全情報まとめ』も参考にしてみて下さい。
通貨ペアを選ぶ際に注目すべき4つのこと
ある程度自分のトレードスタイルが確立できたら、いよいよトレードする通貨ペアを選んでいきたいのですが、その前にまずは通貨ペアを選ぶ際にはどんなところに注目すべきなのかをお話していきます。
通貨ペアの「取引高」に注目しよう
比較的どんなトレードスタイルであっても判断材料として重要なのが通貨ペアの取引高です。
取引高というのはその通貨ペアがどれくらい取引されているのかを示す数値です。この数値が大きければ大きいほど、取引量も多く人気のある通貨ペアと言えます。
以下は国際決済銀行が発表している2016年の外国為替市場全体の取引高ランキングです。
通貨ペア | 取引量 | シェア | |
1 | ユーロ/米ドル | 1,173 | 23.05% |
2 | 米ドル/円 | 902 | 17.72% |
3 | 英ポンド/米ドル | 470 | 9.24% |
4 | 豪ドル/米ドル | 266 | 5.24% |
5 | 米ドル/カナダドル | 218 | 4.29% |
6 | 米ドル/人民元 | 192 | 3.78% |
7 | 米ドル/スイスフラン | 180 | 3.54% |
8 | ユーロ/英ポンド | 100 | 1.96% |
9 | ユーロ/円 | 79 | 1.56% |
10 | 豪ドル/円 | 31 | 0.62% |
11 | カナダドル/円 | 7 | 0.13% |
12 | NZドル/円 | 5 | 0.10% |
13 | トルコリラ/円 | 3 | 0.07% |
14 | 南アフリカランド/円 | 3 | 0.06% |
その他の通貨ペア | 1457 | 28.64% | |
合計 | 5,088 | 100% |
取引高が多ければ多いほど「スプレッドが小さくなりやすい」「流動性リスクが抑えられる」といったメリットがあります。(流動性リスクについては『FXトレーダーが知っておくべき流動性リスクの危険性』の記事で詳しく解説しておりますのでこちらも参考にしてみて下さい)
また、取引高が多いということはそれだけ通貨としての信頼度も高いので、信用面においても比例して高くなりやすいです。
そして取引高が少ないとやや荒れた動きになりやすく、逆に取引高が多いと統計的信頼度が増す為比較的わかりやすい動きをする傾向にあります。
特別な狙いが無い場合は基本的にはできるだけ取引高の多い通貨ペアを選んでおくことが無難です。
通貨ペアのボラティリティに注目しよう
ボラティリティとは値動きの幅のことなのですが、どれくらいボラティリティがあるのかも重要なポイントです。
ボラティリティが大きければ大きいほどよく動く通貨ペアということになり、小さければ小さいほどあまり動かない通貨ペアということになります。
以下は2017年の年間ボラティリティランキングです。
順位 | 通貨ペア | 年間ボラティリティ合計 | 1日平均 |
1 | 英ポンド/豪ドル | 1185507.7pips | 4559.6pips |
2 | 英ポンド/円 | 1124142.8pips | 4323.6pips |
3 | ユーロ/NZドル | 1102379.7pips | 4239.9pips |
4 | ユーロ/豪ドル | 909588.2pips | 3498.4pips |
5 | ユーロ/円 | 809997.4pips | 3115.3pips |
6 | 英ポンド/スイス | 788713.9pips | 3033.5pips |
7 | 英ポンド/米ドル | 706102.2pips | 2715.7pips |
8 | 米ドル/円 | 700386.1pips | 2693.7pips |
9 | スイス/円 | 699871.6pips | 2691.8pips |
10 | 豪ドル/円 | 628458.9pips | 2417.1pips |
11 | 米ドル/カナダドル | 601990.9pips | 2315.3pips |
12 | カナダ/円 | 601811.6pips | 2314.6pips |
13 | NZドル/円 | 577758.7pips | 2222.1pips |
14 | 豪ドル/NZドル | 569397.2pips | 2189.9pips |
15 | ユーロ/米ドル | 566427.4pips | 2178.5pips |
16 | 豪ドル/スイス | 496086.7pips | 1908.0pips |
17 | ユーロ/英ポンド | 494291.0pips | 1901.1pips |
18 | 米ドル/スイス | 489635.4pips | 1883.2pips |
19 | NZドル/米ドル | 444656.2pips | 1710.2pips |
20 | 豪ドル/米ドル | 439597.1pips | 1690.7pips |
動きやすいということはそれだけハイリスクハイリターンになりやすいということであり、逆にあまり動かないということはローリスクローリターンになりやすいということです。
通貨ペアのスプレッドに注目しよう
スプレッドは実際のトレード時にコストとして直結してくる部分ですので、しっかりとスプレッドについても注目しておくことが大切です。
当然ですが、スプレッドが小さければ小さいほど取引コストも小さくなりますのでそれだけ利益幅は大きくなりやすいです。
スプレッドはできる限り小さいに越したことはありません。
以下は一例としてDMM FXの基準スプレッド(固定制)を目安にしたランキングです。
順位 | 通貨ペア | スプレッド |
1 | 米ドル/円 | 0.2銭 |
2 | ユーロ/米ドル | 0.4pips |
3 | ユーロ/円 | 0.5銭 |
4 | 豪ドル/円 | 0.7銭 |
5 | 豪ドル/米ドル | 0.9pips |
6 | 英ポンド/円 | 1.0銭 |
7 | 南アランド/円 | 1.0銭 |
8 | 英ポンド/米ドル | 1.0pips |
9 | ユーロ/英ポンド | 1.0pips |
10 | NZドル/円 | 1.2銭 |
トレードの回数が多くなると、スプレッドによるコストもバカにならないほど大きくなっていきます。
スプレッドについて更に詳しく知りたい方は『スプレッドとは?初心者が知っておくべき全情報まとめ』も参考にしてみて下さい。
通貨ペアのスワップポイントに注目しよう
スワップを狙う場合は当然ですが通貨ペアのスワップポイントに注目をしましょう。
できる限りスワップポイントが多いほうがベターですが、同時にリスクなども高まりますのでそのあたりのバランスを考慮して選んでいきましょう。
スワップポイントについて更に詳しくは『スワップポイントで稼ぐための具体的な方法』で解説しておりますのでこちらも参考にしてみて下さい。
以下は一例としてGMOクリック証券【くりっく365】の週間スワップポイントランキングです。
順位 | 通貨ペア | 買/売 | 1日平均スワップ |
1 | 南アランド/円 | 買 | 140円 |
2 | メキシコペソ/円 | 買 | 102円 |
3 | ユーロ/米ドル | 売 | 67円 |
4 | 米ドル/スイスフラン | 買 | 63円 |
5 | トルコリラ/円 | 買 | 60円 |
6 | 米ドル/円 | 買 | 57円 |
7 | 英ポンド/スイスフラン | 買 | 48円 |
8 | ユーロ/豪ドル | 売 | 46円 |
9 | ノルウェークローネ/円 | 買 | 45円 |
10 | カナダドル/円 | 買 | 36円 |
※1日平均スワップの値は1万通貨あたりの金額です
※スワップは常に変動しますのであくまで目安となります
トレードスタイルから通貨ペアを選ぶ
さて、何となく通貨ペア選びの際に注目すべきポイントがわかったら、実際にトレードスタイルから通貨ペアを選んでいきたいと思います。
以下のようにトレードスタイルごとに注目すべきポイントは異なってきます。
また、全てに共通して言えることは「取引高はできるだけ多い方が良い」ということです。ですので、取引高に関しては以下では触れておりませんが、多い方が良いのが大前提であるということを理解しておいてください。
トレードスタイル | 通貨ペアを選ぶ際のポイント |
スキャルピング | スプレッドができるだけ小さい通貨ペア |
デイトレード | スプレッドができるだけ小さい通貨ペア ある程度ボラティリティがある |
スウィングトレード | ボラティリティが大きい通貨ペア |
長期トレード | ボラティリティが大きい通貨ペア スワップポイントが大きい通貨ペア |
トレンドフォロー型 | ボラティリティが大きい通貨ペア |
カウンターフォロー型 | ある程度のボラティリティがある通貨ペア |
テクニカル重視 | – |
ファンダメンタルズ重視 | 円を絡めた通貨ペア |
スワップポイント狙い | スワップポイントが高い通貨ペア |
スキャルピング
スキャルピングは細かいトレードを何回も何回も繰り返して為替差益を狙っていく手法なので必然的にトレード回数が多くなります。
トレードを毎日何十回もやっていけばそれだけスプレッドも積み重なっていきますので、一番に気にするべきなのはできるだけスプレッドが小さい通貨ペアを選んでコストを抑えることです。
ですので、スプレッドランキング上位の「米ドル/円」「ユーロ/円」「ユーロ/米ドル」などはスキャルピングに適していると言えます。
デイトレード
デイトレードも毎日1回はトレードをしていくことになるので、トレード回数は比較的多いと言えます。
ですのでスキャルピング同様にまずはスプレッドを気にするべきなのと、ある程度値動きがあった方が良いのでボラティリティもある程度上位の通貨ペアが良いと思います。
となると、「ユーロ/円」「米ドル/円」などが適していると言えます。
スウィングトレード
スウィングトレードは数日間ポジションを持ち続けるスタイルなので、それほどスプレッドは気にしなくても大丈夫ですが、その代わりによく動く通貨ペアを選ぶということが大切になります。
ですので、できるだけボラティリティが大きい通貨ペアを選びましょう。
ボラティリティが大きく、取引高も多い通貨ペアで言うと「ユーロ/円」「米ドル/円」「豪ドル/円」などが適していると言えます。
長期トレード
長期トレードは数週間、数カ月とポジションを持ち続けるスタイルなので、ボラティリティが大きい方が良いことと、あわよくばスワップポイントでも稼いでいくことを考える必要があります。
ですので、ボラティリティもあってスワップも狙える「米ドル/円」「ユーロ/米ドル」「ユーロ/NZドル」などが適していると言えます。
トレンドフォロー型
トレンドフォロー型はトレンドに従ってトレードをしていくスタイルなので、できるだけボラティリティが大きく良く動く通貨ペアが適しています。
ですので、ボラティリティが大きく取引高もある「米ドル/円」「ユーロ/円」などが適していると言えます。
カウンターフォロー型
いわゆる逆張りを狙うスタイルの場合は、逆にボラティリティが大きすぎない方がリスクを抑えられることも多いです。
ですので、ある程度のボラティリティがあり取引高もある「米ドル/円」「豪ドル/円」などが適していると言えます。
テクニカル重視
テクニカル重視の場合はどんな通貨ペアでも対応可能です。
ファンダメンタルズ重視
ファンダメンタルズを重視する場合、もしあなたが日本に住んでいるのであればできるだけ円を絡めた通貨ペアにすることが大切です。
ファンダメンタルズでは「情報」がとても重要になります。
そんな中で日本に住んでいる以上、日本に関する情報はキャッチしやすいですが、海外の情報はどうしてもキャッチしずらいですよね。
ファンダメンタルズを重視するのであればできるだけ情報戦でも不利にならないように自分が情報をキャッチしやすい近い通貨ペアを選ぶことも大切です。
スワップポイント狙い
スワップポイントを狙う場合は当然ですができるだけスワップポイントが高い通貨ペアを選ぶことが大切です。
カントリーリスクなども加味しながら決める必要はありますが、「トルコリラ/円」などは非常にスワップポイントが高いので適していると言えます。
通貨ペアの選択ひとつとっても、実は非常に奥が深く、ここからすでに勝負は始まっています。
単純にスプレッド安い通貨ペアやスワップポイントなどで決めてしまうのではなく、しっかりと自分のトレードスタイルにあった通貨ペアを選ぶようにして少しでも勝率を上げれるようにしていきましょう。
また、トレードをしていくうちにちょっとやりずらいと感じたり、合わないと感じるようであれば違う通貨ペアをトレードしてみるのもありなので、柔軟に自分に合った通貨ペアを見つけるようにしていきましょう。
自分に合った通貨ペアができれば、自信をもってトレードすることができます。是非自分に合った通貨ペアを見つけてください。
また通貨ペアの相関関係なども合わせて知っておくとより勝率を高めることができます。以下の記事も参考にしてみて下さい。