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FXや株などのトレード手法の一つに「スキャルピング」というものがあります。
今回はスキャルピングについて詳しく解説していきます。
スキャルピングとは?
スキャルピングとは超短期間で売買を完結させるトレード手法のことです。
数秒~数分の間に売買を完結させるような細かいトレードを何回も繰り返して利益を積み重ねていくやり方です。
こんな感じで短いスパンで細かく売買を繰り返して利益を獲得していきます。
ちなみにスキャルピング(Scalping)の語源は「頭の皮を薄く剥ぐ」という意味からきています。スカル(頭蓋骨)という言葉からきているそうです。
トレードにおいて細かく利鞘を得る手法であることから「まるで皮を薄く剥ぐようなトレード」というところからきています。
スキャルピングとデイトレードの違い
まず大前提として「何分以内のトレードだからスキャルピング」というような明確な定義はありません。
スキャルピングはあくまで「超短期間で売買を完結させる手法」というだけです。
これに対してデイトレードは「1日で売買を完結させる手法」というものです。
手法 | ポジションを保有する時間 |
スキャルピング | 数秒~数分 |
デイトレード | 数時間 |
スウィングトレード | 数日 |
長期トレード | 数週間~数カ月以上 |
このように手法によってポジションを保有する時間の目安が異なってきます。
スキャルピングは数秒~数分、デイトレードは数時間といった目安の違いがあります。
その他のトレード手法については以下の記事でより詳しく解説しております。
また、トレードスタイルの選び方がよくわからないという方は『FX初心者が自分に合ったトレードスタイルを選ぶ5つの方法』も参考にしてみて下さい。
スキャルピング4つのメリット
時間効率が良い
スキャルピングの大きなメリットの一つとして時間効率が良いということがあげられます。
スキャルピングは数秒~数分という短いスパンでトレードを繰り返していきますので、それだけ時間を有効活用することができるのです。
例えば上記のようにスキャルピングとデイトレードを比較した場合、同じ時間の中で1回しかトレードをしていないデイトレードよりも5回トレードをしているスキャルピングの方が収益も多く、より時間を効率的に使えたということです。
同じ時間内で比較をした時に、よりトレード回数が多く収益も重ねられるスキャルピングは全てのトレード手法の中でも最も時間効率が良い手法と言えます。
よくたったの1年で資金を数十倍にしたり、数億稼いだりするようなトレーダーがいますが、そのように短期間で稼ぐトレーダーの多くは時間効率の良いスキャルピングをしていることが多いです。
資金効率が良い
スキャルピングは細かく売買を繰り返していく手法ですので、同じ資金をグルグルと何度もトレードにあてることができます。
つまり、それだけ資金を効率的に活用することができるということです。
スキャルピング | 細かく何度も同じ資金をグルグル回せる |
長期トレード | 長期的にポジションを持つので資金を動かせない |
例えば手元に10万円しかなかったとしても、その10万円で10回トレードをすれば100万円分の売買をしたということになります。
同じ時間内で10万円で一回しかトレードをしなかったトレーダーよりも、10万円で10回トレードをしたトレーダーの方が累計の売買金額は多いですよね。これはそれだけ資金効率が良いということです。
資金効率が良いので、スキャルピングであれば元手が少なくても十分利益を積み重ねていくことができます。
「資金効率が良い」というのは投資においては非常に重要な観点です。
トレードチャンスが多い
スキャルピングは数秒から数分で完結する手法ですので、当然狙うのも数秒から数分の値動きとなります。
つまり、狙う値動きが細かい分だけトレードチャンスも比例して多いということが言えます。
例えば大きなトレンドを狙う長期トレードなどの場合は、チャンスを数日間待つということもザラにあります。
しかしスキャルピングであれば細かい値動きに合わせてトレードチャンスを何度も作り出すことができるのです。
多い人では1日の中で数百回もトレードをするトレーダーもいます。
持ち越しのリスクがない
スキャルピングは数秒~数分ですぐにポジションを手仕舞うので、基本的に長い時間ポジションを持ち続けるということがありません。
ですので、当然ポジションを翌日に持ち越すといったようなこともありませんので、持ち越しによるリスクがありません。
FXではポジションを保有していればいるだけリスクに晒される時間が長いということになります。
ポジションを持っていれば「ポジションを持ち越したまま寝ていたらいつの間にか大暴落していた」なんていうリスクもあるわけです。
「究極のリスクヘッジはポジションを持たないこと」ですので、スキャルピングの場合は持ち越しによるリスクがないのも大きなメリットです。
スキャルピング4つのデメリット
スプレッドが蓄積される
スキャルピングは細かいトレードを何回も何回も繰り返して行う為、当然トレード回数も増えていきます。
そうなるとその分のスプレッドも毎回のトレード時にかかることになり、それがトレード回数分だけ蓄積されていくのです。
スキャルピングはそれだけトレードコストがかかる手法とも言えます。
常にチャートを見続けなければならない
スキャルピングを行うにはしっかりとチャートを見続けられる環境が必要です。
その為、日中は仕事などしていてチャートを見れないような人には難しい手法と言えます。
長期トレードのようにある程度ポジションを放置するということができないので、それだけ時間的な縛りも強いのがデメリットの一つです。
高い集中力と判断力が必要
数秒~数分でのトレードを何回も繰り返すので、瞬時の判断力や、高い集中力が必要です。
スキャルピングを専門とするトレーダーの中には、スキャルピングは一種のスポーツをやる感覚に近いというような人もいます。
ボクサーが相手のパンチを瞬時に避けて、すぐさまカウンターパンチを放つように、相場の動きに合わせて高い集中力で瞬時に対応していかなければなりません。
そういった意味での精神的な負荷がかかるのも一つのデメリットと言えます。
適切なトレード環境が必要
本格的にスキャルピングをやるのであればそれ相応のトレード環境は必須です。
スキャルピングをやるのにトレード環境がスマホ一台ではお話になりません。
スキャルピングは一瞬一瞬の勝負ですので、チャートの画面を切り替えている間に数pips動いてしまうこともザラにあります。
本格的にスキャルピングを行うトレーダーは、その画面の切り替えのタイムロスすら無くすためにパソコンの画面をいくつも用意してチャートを全て瞬時に目視できるように準備をしておきます。
それだけでなく、通信環境を整えたり、生活リズムを相場に合わせたりしなければいけないので、こういったトレード環境を整える必要があるのもデメリットの一つと言えます。
スキャルピングが勝てないと言われる3つの理由
もちろんスキャルピングで勝っているトレーダーもたくさんいますが、一方で「スキャルピングは勝ちにくい」と言われることもあります。
スキャルピングが勝ちにくいと言われる3つの理由についてもしっかりと理解しておきましょう。
数秒単位、数分単位の値動きを読むのは難しい
スキャルピングの場合は数秒~数分の中でトレードをしていくので、当然数秒~数分先の値動きを読んでトレードをしていく必要があります。
この数秒~数分先の値動きを読むというのが非常に難しいのです。
仮に大きなトレンドをしっかり読めていたとしても、数秒~数分の値動きでは一時的にトレンドとは逆方向に動くこともザラにあります。
数秒~数分先の値動きを読むというのは運の要素が強くなってきてしまうのです。
コスト面でのデメリットが大きい
そしてやはりどうしてもスプレッドによるコスト面でのデメリットが大きいです。
トレード回数が多ければ多いほど、その分スプレッドが毎回コストとしてかかります。その割には、利幅は薄いのでそれほど利益が伸びにくいのです。
細かくトレードをしていくということは、1度のトレードによる利益も損失も小さいはずです。その小さい利益の中で更に毎回スプレッドによるコストがかかるのも勝ちにくい要因と言えます。
運の要素が強くなると「ランダムウォーク理論」が適用される
数秒~数分先の値動きというのはちょっとしたノイズでどちらにでも動くので、非常に読みにくいです。
優位性のある場面はあるとはいえ、それでも運の要素が強くなってくるのも間違いありません。
運の要素が強くなると、トレード自体が上がるか下がるか二分の一の完全なランダム性(ランダムウォーク理論)になる可能性が高くなるということです。
仮に勝率二分の一の完全なランダム性だとした場合、「トレードをすればするほどスプレッド分損をしていく」ということになります。
ランダムウォーク理論の考え方でいくと、必ず最後には胴元(FX会社)が勝つ計算になり、トレーダーは勝てないということになります。
スキャルピングで負ける人の共通点
スキャルピングで負けやすい人にはいくつか共通点があります。
感情的になりやすい人
感情的になりやすい人はスキャルピングに向いていません。
感情的になりやすい人は数pips動いただけで一喜一憂し、心臓がバクバクして、脳内にドーパミンがあふれ出します。
そういった状態になるとなかなか冷静な判断ができないのです。
熱くなった人は「トレードルールを破る」「いきなりレバレッジを上げる」「リスクが見えなくなる」といった、負けトレーダーにありがちな行動を平気で行います。
これでは相場から退場するのは時間の問題です。
ギャンブル依存症の人
パチンコや競馬などのギャンブルにはまってしまう人も危ういです。
スキャルピングを半か長かのギャンブル感覚でやってしまうことが多く、こういった人ほど最初からレバレッジを上げて勝負をしてしまいがちです。
また、ギャンブル依存症の人は合理的な判断ができない場合が多いので、スキャルピングにおいて合理的な判断ができないのは致命的です。
スキャルピングではどこでエントリーし、どこで利確損切をするのか、瞬時に合理的な判断をしていく必要があります。
結果を急ぐ人
結果を急ぐ人ほど、いきなりお金を大量に入金したり、レバレッジを急激にあげたり、チャンスでもない場所でトレードを繰り返したりしてしまいがちです。
早く稼ぎたいが為に、中には借金までしてトレードをしてしまう人もいます。
焦って結果を急いでも相場の世界では一つもいいことはなく、むしろ冷静な判断ができなくなる要因となります。
せっかちで結果を急ぎやすい人も失敗しやすいです。
スキャルピングのコツ
あえてスキャルピングに対してネガティブなことをお伝えしてきましたが、これは「まずはリスクをしっかりと理解してほしい」という意図があります。
当然スキャルピングで勝ち続けているトレーダーも多くいますので、今回はスキャルピングで勝ち続ける為のコツについてお話していきます。
焦らず自分のトレードルールを守る
スキャルピングで最も失敗しやすいのが「焦ってチャンスでもないのにエントリーしてしまう」ということと、「自分のトレードルールが守れず損切が適切な価格でできない」ということが非常に多いです。
ですので、逆に言えば「焦らずに自分のトレードルールを厳守する」ことが勝つ為の第一歩と言えます。
その為にはまずはしっかりと優位性があり長期的に勝てる自分のトレードルールを確立することが大切です。
しっかりと戦略を立てて「これなら勝てる」というトレードルールを作り、そしてそのルールを徹底して守るようにしましょう。
間違っても一度決めた損切ルールを破るようなことはしてはいけませんし、焦ってポジポジ病のようになってもいけません。
大きなトレンドを意識する
スキャルピングと言えど、大きなトレンドはしっかりと意識してトレードをしていくことが大切です。
「大は小を兼ねる」という言葉がありますが、相場の世界でもやはり一番強いのは大きなトレンドです。
大きなトレンドを理解した上で逆張りをするのか、理解せずに逆張りをするのかでは同じ逆張りでも立ち回り方が変わってきます。
スキャルピングだからと言って1分足チャートや5分足チャートだけで判断するのではなく、日足チャートや週足チャートなどの長い時間軸でのチャートもしっかり意識したトレードをしましょう。
スプレッドの狭い通貨ペアを選ぶ
そして当然ですが、スキャルピングの場合はできるだけスプレッドの狭い通貨ペアでトレードをするようにしましょう。
なので必然的にトレードをする通貨ペアは米ドル/円などが候補になるかと思います。
また、FX会社選びも重要です。
スプレッドが狭く、かつ約定力が高くスリッページのないFX会社を選びましょう。以下にスキャルピングに適したFX会社をいくつか紹介します。
スキャルピングに適したFX会社
FX会社によってはスキャルピングを敬遠しているところもあります。
例えばSBI FXトレードの取引注意事項には以下のような記載があります。
外国為替証拠金取引約款第8条第5項に基づき、当社では以下の注文を検知した場合に一時的に取引条件を変更し、あるいは制限を加える場合がございます。
SBI FXトレード
2)短時間に、頻繁に行われる注文および取引であって、他のお客様または当社のシステムもしくはカバー取引等に著しい悪影響を及ぼすと認められる注文。
スキャルピングは「短時間に、頻繁に行われる注文および取引」に該当する可能性があり、もしこれをFX会社が著しい悪影響を及ぼすと判断した場合は取引に制限がかかる可能性があるのです。
こういった注意書きはSBI FXトレードに限らず、その他のFX会社にも同様の注意事項が書かれていることがあります。
そんな中、ある程度スキャルピングを認めてくれているFX会社というのも存在しますので、スキャルピングを行う場合はそういったFX会社を選ぶことも大切です。
JFX「MATRIX TRADER」
JFXのMATRIX TRADERは1日の取引数量に制限がなく、「スキャルピングOK」を謳い文句にしているFX会社です。
更に米ドル/円のスプレッドも0.3銭原則固定と業界最狭水準です。
ひとまずスキャルピング用に口座開設しておいて損はないFX会社です。