※記事内に広告を含む場合があります
限定公開中!
FXを行っていくのであれば中央銀行に関する基本的なことについても理解しておくことが大切です。
ここでは中央銀行の基本的になことについてわかりやすく解説していきます。
中央銀行とは?
中央銀行とは国家の金融システムの中核となる特別な銀行のことです。
日本では日本銀行がこれにあたります。
国の金融機関の中心となり、政府からは独立した公共的な存在です。
様々な特権が与えられており、国の経済を左右するような施策を任されています。
「セントラルバンク」や「銀行の銀行」などとも呼ばれます。
中央銀行の役割
なぜ中央銀行というものが存在するのかというと、主に以下のような役割があるからです。
1.発券銀行としての役割
中央銀行はその国で通貨として使われる銀行券(紙幣)を発行する役割があります。
お札は日本銀行が発行しているのでよく見ると「日本銀行券」と書いてあります。
お札が発行されると、金融機関が中央銀行からお札を受け取ります。
次に個人や企業などが金融機関の窓口やATMなどから預金を引き出します。
これらのお札が買い物などの取引に使用された後、再び中央銀行に戻ってきます。
戻ってきたお札は中央銀行で古くなったものを廃棄するなどの鑑査をして、常に使用できる紙幣と使用できない紙幣の選別を行い紙幣のクオリティを保っています。
銀行券を独占的に発行できるので、世間に出まわっている通貨量の調整を行う役割があります。
日本ではお札を発行できるのは日本銀行のみです。ただし、硬貨に関しては国が発行しています。
2.銀行の銀行としての役割
日本銀行は国民が利用する一般的な金融機関へ資金を貸し出したり、預金を預かったりします。
「民間銀行の銀行」として機能することで、民間銀行の支払準備金などを調整したり、一時的なお金の流動性不足に対して緊急の貸出などを行います。
金融システムを適切に保ち、経済の血液とも言えるお金の循環を円滑にする役割があります。
3.政府の銀行としての役割
日本銀行には政府の口座があります。
政府の口座には国民が納めた税金や社会保険料などが預け入れられます。
そして公共事業費や年金などの政府の支出もこの口座から支払われます。
要するに政府の収入と支出を日本銀行の口座で行っているということです。
また、それだけでなく政府の一時的な資金不足時にお金を貸し出したり、国債の発行や外国為替の集中決済機関としての役割もあります。
4.金融政策の執行機関としての役割
中央銀行は「公開市場操作(オペレーション)」によって金利の上がり過ぎ下がり過ぎなどを調整し、国の物価や通貨価値を安定させる役割もあります。
中央銀行が国に出回る通貨の量をコントロールすることによって金利や物価などのバランスをとっているのです。
中央銀行が行う金融政策の一つで、国に流通する通貨の量をコントロールすることです。
中央銀行が民間銀行から国債を買うことで銀行の資金を増やしたり、反対に中央銀行が民間銀行に国債を売ることで銀行の資金を減らしたりします。
民間銀行の資金量によって金利が変動し、企業や個人がお金を借りやすくなったり借りにくくなったりするので、結果的に国に流通する通貨の量がコントロールされます。
世界の中央銀行一覧
中央銀行はほとんどの国に存在します。
世界各国の主な中央銀行
世界各国の中央銀行を設立された順にいくつか紹介します。
国 | 中央銀行 | 設立年 |
スウェーデン | スウェーデンリクスバンク | 1668年 |
イングランド | イングランド銀行 | 1694年 |
フランス | フランス銀行 | 1800年 |
オランダ | オランダ中央銀行 | 1814年 |
ベルギー | ベルギー国民銀行 | 1850年 |
ドイツ | ドイツ・ライヒスバンク | 1876年 |
日本 | 日本銀行 | 1882年 |
イタリア | イタリア銀行 | 1893年 |
スイス | スイス国民銀行 | 1907年 |
アメリカ | 連邦準備銀行(FRB) | 1913年 |
カナダ | カナダ銀行 | 1934年 |
EU | 欧州中央銀行(ECB) | 1998年 |
スウェーデンリクスバンクが1668年設立と世界最古の中央銀行です。日本銀行も1882年設立と世界の中でも比較的古い中央銀行と言えます。
このように世界中のほとんどの国には中央銀行が存在します。
中央銀行のない国はある?
一方で中央銀行のない国はあるのでしょうか?
結論から言うと中央銀行自体はほとんど全ての国にあります。
しかし、中央銀行が「完全国有で管理されている国」は非常に少ないです。
2001年以前の中央銀行が完全国有で管理されている国は以下の通りでした。
- キューバ
- 北朝鮮
- アフガニスタン
- イラク
- イラン
- シリア
- スーダン
- リビア
- パキスタン
しかし、その後紛争など影響によって現在は5ヶ国となりました。
- イラン
- 北朝鮮
- スーダン
- キューバ
- リビア
世界的にみても中央銀行を国有で管理している国というのは非常に少ないのがわかります。
中央銀行の株主は?
日本銀行の株主は以下の通りです。
区分 | 出資金額(単位:千円) | 構成比 |
政府 | 55,008 | 55.0% |
個人 | 40,099 | 40.1% |
金融機関 | 2,199 | 2.2% |
公共団体等 | 171 | 0.2% |
証券会社 | 23 | 0.0% |
その他法人 | 2,496 | 2.5% |
合計 | 100,000 | 100% |
日本銀行の場合は政府が55%を占めますが、個人が40.1%を占めます。個人で40.1%なんて凄いですよね。
この個人こそが噂のロスチャイルド家であると言われています。
また、世界の基軸通貨でもあるアメリカドル紙幣の発行権利をもっているFRBの株主はなんと政府ではなく100%民間です。
あくまで噂程度ですがFRBの株主は以下の10人であると言われています。
区分 | 構成比 |
ロスチャイルド家(ロンドン) | – |
ロスチャイルド家(ベルリン) | – |
ラザール・ブラザーズ(パリ) | – |
イスラエル・セイフ(イタリー) | – |
クーン・ロエブ社(ドイツ) | – |
ワールブルク家(アムステルダム) | – |
ワールブルク家(ハンブルグ) | – |
リーマン・ブラザーズ(ニューヨーク) | – |
ゴールドマン・サックス(ニューヨーク) | – |
ロックフェラー家(ニューヨーク) | – |
これが本当だとすると、ほとんどがヨーロッパのユダヤ系金融資本でFRBが構成されていることになります。
中央銀行の独立性
中央銀行というのは基本的に政府からは独立していて、金融政策などに関しても独自の判断をすることができます。
なぜ中央銀行に独立性が必要になるのかというと、選挙などの影響を受けて目先の諸問題に対する成果を求めがちな政府と、中長期的な経済の安定を目指す中央銀行とでときに意思決定が対立するからです。
世界的にみても金融政策運営に関しては政府よりも中立的な立場にある中央銀行による専門的な判断が重要であるとされています。
また、金融政策の独立性を確保するには業務運営についても自主性があることが極めて重要になります。
その為中央銀行には「金融政策の独立性」と「業務運営の自主性」が配慮されています。
日本の中央銀行である日本銀行の場合は日本銀行法において以下の様に独立性について定められています。
- 日本銀行法第3条第1項「日本銀行の通貨及び金融の調節における自主性は、尊重されなければならない」
- 日本銀行法第5条第2項「日本銀行の業務運営における自主性は、十分配慮されなければならない」
日本の場合はこの法律によって中央銀行の独立性が配慮されています。
中央銀行と外国為替市場の関係
中央銀行は主に金融政策をして金融面からその国の経済政策を行います。景気が過熱しすぎている時には「金融引き締め」をしたり、景気が悪い時には「金融緩和」をしたりして、通貨供給量のバランスをとるのです。
通貨供給量のバランスをとるわけですから、金融政策は当然為替レートの変動にも直結してきます。
例えば日本円の金利が引き下げられ、米ドルの金利が引き上げられた場合「より金利の高い米ドルを買おう」という市場心理になることから『円安ドル高」になる傾向があったりします。
以下は政策金利と実際の為替レートの推移をグラフにしたものです。
このように、各国の政策金利と為替レートは非常に相関関係が強いのがわかると思います。
アメリカの金利が引き下げられると為替レートも同じように円高ドル安になったり、ユーロ圏の金利が引き下げられると為替レートも同じようにユーロ安円高になったりするわけです。
つまり、各国の中央銀行がどのように政策金利を打ちだしていくのかが外国為替市場のレートの動きにも直結するということです。
中央銀行の動きと外国為替市場は非常に相関関係が強いということを覚えておきましょう。
チェックしておくべき経済指標
各国の中央銀行の動きを知る為にチェックしておくべき経済指標は以下のようなものです。
- 各国の政策金利発表(米FOMC政策金利発表、日銀金融政策会合など)
- 各国の中央銀行総裁の発言(FRB議長の声明、日銀総裁の発言など)
こういった指標の発表時には為替レートが大きく動くことも珍しくありませんし、何より今後の中央銀行の動きを知ることもできる為必ず注目しておきましょう。
中央銀行の動きに素直に自分もついていくことを考えると勝ちやすくなります。