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米失業保険申請件数とはアメリカの失業者が失業保険を申請した件数のことです。
失業保険には雇用主との雇用契約が終了した後に失業者が最初に提出する「初期申請」と、既に初期請求を行い、失業の1週間を経験した人が、その週の失業に対する給付金を請求するために行う「継続申請」があります。
主に新規失業保険申請件数(初期申請)が注目されることが多いです。
- いつ発表されるの?
- 毎週木曜日に前週分の集計が発表されます。
- 誰が発表しているの?
- アメリカ労働省の雇用訓練局が発表しています。
- なぜ注目されているの?
- 失業保険の初期申請件数を知ることで、新たに失業した人の数をおおよそ把握することができます。これはアメリカ国内の新興労働市場の状況をいち早く示す指標となり、特に注目度の高い「米雇用統計」の先行指標として注目されています。
- FX・為替相場との関係性は?
- 失業保険の初期申請件数が増えているということは新たな失業者が増えているということであり、今後の景気が悪化していく可能性が高い為、金利下落圧力からドル需要の低下に繋がります。反対に失業保険の書記申請件数が減っているということは新たな失業者が減っているということであり、今後の景気が改善していく可能性が高い為、金利上昇圧力からドル需要の増加に繋がります。
- 見方は?
- 失業保険には雇用主との雇用契約が終了した後に失業者が最初に提出する「初期申請」と、既に初期請求を行い、失業の1週間を経験した人が、その週の失業に対する給付金を請求するために行う「継続申請」があります。
初期申請の数は景気のピークやボトムに対して約2~3か月先行した指標となります。これに対して「継続申請」は先行指標ではなく、アメリカの経済周期のピークとおおよそ一致する為、アメリカ経済の方向性を確認する為の裏付けとなる指標です。
つまり、データの味方としては「初期申請」の増減で今後の経済の見通しを確認し、「継続申請」の増減で今現在の経済の状況を確認するという見方が一般的です。
また、週単位のデータは様々な外的要因で変動しやすいので過去の推移から全体的な変動を見ることも大切です。一般的には3万件以上の増減があると雇用情勢の変化を反映している可能性が高いと言われています。
- 指数はどうやって算出しているの?
- アメリカ各州の失業保険プログラム事務所が報告した週次失業保険請求から集計をされ、居住州によって請求者を反映した2次報告に基づいて改訂されます。
また、継続請求の週次変化には、1年の中で「気象条件の季節的変化」「主要な祝日」「学校の開閉」など、季節的なイベントによる規則的なパターンがある為、季節調整してより正確な指数を算出します。
- どこで見れるの?
- U.S.DEPARTMENT OF LABOR(米労働省)のホームページからレポートを見ることができます。(リンク先英語です)
- 注意するべきことは?
- 季節調整されるとはいえ、特に夏などは変動が大きく後に大幅に修正されることもあります。雇用統計のデータと乖離がある場合があるので注意です。