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FXをやっている人、FXに興味のある人の多くが一度は抱く疑問があります。
それは「FXはギャンブルなのか?」という疑問です。
そこで、今回はこの疑問に対して僕なりの答えを導き出していきたいと思います。
そもそもギャンブルとは?
この議論をする時には、まずは「ギャンブルの定義」について足並みを揃える必要があります。
ギャンブルとは…
賭け事。ばくち。
引用元:goo辞書
のことで、じゃあ「賭け事」及び「賭け」というのはどういった意味なのかというと・・・
金品を賭けて争う勝負事。
勝負事や当てっこなどで、勝った者、当たった者などが取る約束で金品などを出す。
失敗したときは、大切なものを全部失う覚悟で事に当たる。
引用元:goo辞書
ということです。
つまりギャンブルというのは「金品を賭けて争う勝負事」というのが一つの定義となりそうです。
特に重要な定義は「失敗したときは賭けたものを全て失う」というところです。
例えば、ギャンブルの代表的なもので言うと競馬などの公営競技では、馬券を買って当たれば増えて、外れれば買った分のお金は全て失います。
他にもカジノゲームのルーレットにおいても、当たれば増えまずが外れれば賭けた分のお金は全て失います。

このように勝負事にお金を賭けて、当たれば増え、外れれば賭けたお金を全て失うのがギャンブルの定義ということになります。
ということで、何となくギャンブルの定義を確認した所で本題に入っていきたいと思います。
FXはギャンブルなのか?
では、今度はFXはギャンブルなのかどうかを考えていきたいと思います。
「FXも投じたお金が無くなることはあるのだからギャンブルじゃないか」
そう思われるかもしれませんが、実はFXはギャンブルとは性質が全く異なります。
FXの場合は、もし仮に100万円分ドルを買ったとして、すぐにそのドルを売ればまだ100万円分の価値があるというのがギャンブルとの大きな違いです。
競馬で100万円分の馬券を買ったらその馬券を誰かに100万円で売るということはできませんし、後は当たって増えるか外れて掛け金を失うかの二択にしかなりません。
しかし、FXではギャンブルのように100万円分のドルを買ったら、あとは200万円になるか0円になるかの二択になることはありません。

つまり、FXの場合は「増えるか賭け金を失うかの二択にはならない」ので、賭けるという定義に当てはまらないのです。
つまりギャンブルとFXの違いをわかりやすく比較すると以下のようになります。

ギャンブルとFXでは圧倒的にお金をリスクに晒すレベルが違います。
- 100万円分の馬券を買う
- 100万円分の通貨を買う
例えば上記二つのリスクの違いがわかるでしょうか?
ギャンブルの場合は一度お金を賭けてしまったら後戻りはできません。これは相当なリスクです。
しかし、FXであれば一度100万円分の通貨を購入しても、その100万円分の通貨を売ればまた資金を戻すことができます。
当たれば増えて負ければ全てを失うギャンブルとは性質が異なるのがわかると思います。
つまりFXでは「賭ける」という行為はしていないのです。
FXはあくまで通貨を買っているだけなので、言うなれば普通に買いものをするのと性質は似ています。
例えば買った本を売ろうと思ったら、たまたまその本の価値が上がって売値が買値よりも高くなったり、逆に価値が下がって売値が買値より安くなったりするようなものです。
基本的には本を買う時に「本に賭ける」「本を買うのはギャンブルだ」などとは表現しないですよね。
FXは賭け事・ギャンブルとは性質が異なるのがわかると思います。
「ギャンブル」と「リスク」をごちゃ混ぜにしない
FXでは「賭ける」という行為はしていないのですが、それでも多くの人がFXをギャンブルと同じように感じてしまう理由は「リスクのあるもの=ギャンブル」という間違えた認識があるからではないかと思います。
FXはギャンブルの定義である「賭ける」という行為はしていないとは言え、それでももちろんリスクは発生します。
実際、FXで何百万円、何千万円、何億円と損をした人もいます。
そういったリスクのある話を聞くと「FXはリスクのあるギャンブルだ」と思ってしまいますよね。
でも、お金を失うリスクのあるものは=ギャンブルであるという発想はやや頭が固いと思います。
条件反射のように「リスクのあるもの=ギャンブル」と考えるのではなく、ギャンブルの定義とリスクは分けて考えるべきです。
- リスク=危険
- ギャンブル=賭け事
リスクはリスク、ギャンブルはギャンブルです。リスクのあるものがギャンブルではありません。
どんなにリスクがあっても賭け事をしていなければそれはギャンブルではないのです。
「大損をするからギャンブル」ではありません。
大損をするのは資金量に合わないハイレバレッジで取引をしたり、闇雲にどんどんポジションを持ったり、お金の運用の仕方に問題があるからです。
FXには確かにリスクはありますが「賭け事」をしているわけではないのです。
「リスク管理ができていない状態」と「賭け事」をごちゃ混ぜにしないようにしましょう。
基本的にはFXはギャンブルの定義に当てはまらないが…
基本的にはギャンブルの定義である「賭ける」という行為に当てはまらない以上、FXはギャンブルではないと言えると思います…が。
ギャンブルという言葉をどう解釈するのかによっては、別の視点で捉えることもできます。
ギャンブルという言葉の抽象度を上げて解釈をする人の中には「人生はギャンブルだ」というような表現をする人もいますよね。

もちろん、この考え方自体も間違いだとは思いません。
実際に人生では何かを選択するたびに「何かを失う」こともあれば「何かを得られる」こともあるからです。
言うなれば…
- どの会社で働くか
- どの学校に行くか
- 起業をするべきか
- 誰と結婚をするべきか
- どこに住むべきか
などなど、人生におけるあらゆる選択肢は全てギャンブルであるとも言えます。
そういった「人生はギャンブル理論」の人にとっては全ての行動がギャンブルという定義に当てはまるので、当然FXもギャンブルの一つに当てはまると思います。
ギャンブルという言葉の定義をどう解釈するのかによってこの辺りは分かれる部分でもあります。
ギャンブルは賭け事という意味ですが「人生そのものが賭け事みたいなもの」という解釈をするのももちろん理解できます。
ただ、それを言ったら元も子もないと言いますか「FXがギャンブルかどうか知りたい」人にとっては「そうゆうことを聞きたいんじゃないんだよ」と思われるような回答だと思うので、今回はあえてギャンブルの定義を広げすぎないようにして解説してみました。
ギャンブルの定義を「金品を賭けて争う勝負事」とするのであれば、FXはこれに当てはまりません。
FXはあくまで外国通貨の売買を行う行為であり「金品を賭ける」という行為はしていないからです。
でも「人生はギャンブルだ」という広い解釈をするのであれば、FXもギャンブルに当てはまります。
要するにギャンブルという言葉の定義の解釈によって意見は変わってくるということです。
僕自身、この場合どちらも間違いではないと思っています。
FXはギャンブルなのか?
その答えはあなた自身のギャンブルという言葉の定義によって変わってくるものだと思います。