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FXトレードに限らず、株や仮想通貨などのトレードをする人であれば「ポジポジ病」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないかと思います。
今回はそんなポジポジ病の原因や対策方法等について詳しく解説していきます。
ポジポジ病とは?
ポジポジ病というのはFXトレードなどにおいて、常にポジションを持っていないと気が済まない人のことを意味します。
ポジポジ病になってしまうと、とにかく売ったり買ったり常にポジションを持っていないと気が済まず、ある種のトレード中毒のような感じになってしまうのです。
これは特にトレードを覚えたての初心者の人に多く見られます。
この状態ではなかなか効率的なトレードができずに、安定して勝ち続けるのは難しいと言えます。
ちなみに、ポジポジ病の「ポジ」というのは「ポジション」が省略されたものです。
FXトレードにおける「ポジション」という言葉についてよくわからないという人は以下の記事も参考にしてみて下さい。
FXのポジションとは?保有期間に制限はある?ポジションに関する基礎知識
ポジポジ病を治すべき2つの具体的な理由
別にポジションをたくさん持つこと自体は悪いことではありません。
ですので「常にポジションを持っていないと気が済まない」ということだけだと、具体的に何がまずくて、どうして治すべきなのかがわかりにくいと思います。
そこで、ポジポジ病を治すべき2つの具体的な理由について解説してきます。
1.「無駄な」トレードが増えてトレードが安定しない
ポジポジ病の最も大きな問題点は「無駄な」トレードが増えてしまうことです。
意味のある狙い通りのトレードであればいくらトレードしても問題はないのですが「無駄な」トレードが増えてしまうということは、結果的に勝率も下がりトレードが安定しなくなってしまうのです。
「何となく上がりそうだから」「何となく下がりそうだから」という曖昧な根拠と戦略で適当なトレードを繰り返してしまうと、当然負けトレードも増えていきます。
FXというのは全てのトレードの累計損益でプラスになっている必要があるわけですから、無駄なトレードによってマイナス分が膨らんでしまうと、なかなか取り返せなくなってしまいます。
累計損益でプラスにして、トレードを安定させるためには無駄なトレードなんてしている余裕はありません。無駄なトレードをしている限りいつまでたっても安定して勝ち続けることは不可能です。
ですので、トレードを安定させるためにはポジポジ病を改善して無駄なトレードを無くすことが必須になるわけです。
2.トレードルールが守れず、トレードに一貫性が無くなる
また、無駄なトレードが多いということはそれだけ「トレードに一貫性が無い」とも言えます。
トレードに一貫性がないと、何やかんやと自分に都合の良いように相場の動きを解釈し、どこもかしこもチャンスに見えて、適当なトレードを繰り返してしまいます。
「相場の動きを自分の都合の良いように解釈をする」というのは、言い換えると「一貫性が無い」ということでもあります。
しっかりとトレードルールがあって、トレードに一貫性があるトレーダーは、相場を自分の都合の良いように解釈をすることはなく、自分のトレードルールに沿った場面がくるまで「チャンスをひたすら待つ」ことができます。
ポジポジ病でいる限り、トレードルールも守れませんし、トレードに一貫性も無くなります。
トレードルールが守れなければ当然安定したトレードなどできず、収益も安定しません。これではいつまでたっても初心者の域を脱することはできないのです。
ポジポジ病になってしまう4つの原因
そもそも、なぜ多くの初心者トレーダー達はポジポジ病になってしまうのでしょうか?
多くの人がポジポジ病になってしまう原因をしっかり認識しておくことで、ポジポジ病の治し方や対策方法も見えてきます。
まずはポジポジ病になってしまう4つの原因を認識しておきましょう。
1.早く稼ぎたいという「焦り」
「早く稼ぎたい」とか「負けた分を取り返したい」といった「焦り」があると、とにかくたくさんトレードをしたくなります。
トレードにおいて「焦り」という感情があると、合理的な判断、冷静な判断ができなくなります。
すると、チャンスでもない場面でエントリーを繰り返してしまうのです。
早く稼ぎたいと思っている人は「1カ月でいくら稼ぎたい」とか無茶な金額目標をたてたりすることも多いです。
早く稼ぎたいという焦りの感情はポジポジ病になってしまう大きな原因です。
2.トレードを楽しみたいというギャンブル脳
ギャンブル感覚でトレードをするような人もポジポジ病になりやすいです。
例えば、ポジションを持っていない時間がまどろっこしく感じたり、つまらないと感じるような人はギャンブル脳になっている節があると言えます。
この状態はただただ「トレードを楽しみたい」という感情ばかりが先行して、ある種のトレード中毒のような状態です。
トレードをしていると、パチンコなどのギャンブルと同様にアドレナリンやドーパミンが分泌され興奮状態になってしまうのです。
トレードをしている状態が楽しくて、興奮するという人はポジポジ病になってしまう恐れが高いです。
3.「少しだけなら」という心の油断
「ちょっくら5pipsだけとろう」とか「1pipsだけ抜こう」といったような「少しだけなら」という心の油断もポジポジ病になってしまう大きな原因です。
FXでは「ちょっとした心の油断」でトレードルールが全て狂ってしまいます。
「ちょっとだからいいだろう」と油断をせずに、確実に自分のトレードルールに沿ってトレードをしていくことが大切です。
4.知識不足による根拠のない自信
チャートを見ているとどこもかしこもチャンスに見えて、ついつい色々な所でエントリーをしてしまうというのもポジポジ病になってしまう原因です。
もちろん、その全てが本当に自分自身のトレードルールに則り合理的な判断の元行われているのであれば問題はないのですが、残念ながら初心者の場合はほぼ「知識不足による根拠のない自信」からくるものです。
人間というのはチャートを見ているとついつい「自分の都合の良いように解釈する」ということをしてしまいます。すると、浅い知識だけで何となく正しそうな根拠を元にして、様々な場所でエントリーをしてしまうのです。
特に初心者の場合は「どこもかしこもエントリーチャンスに見えてしまう」という状態は、ほとんどの場合でポジポジ病になってしまう原因となります。
ポジポジ病になりやすい人の特徴
ポジポジ病になりやすい人には日常生活から共通する特徴があります。
以下の項目から多く当てはまれば当てはまるほどポジポジ病になってしまう恐れは高いので注意が必要です。
- せっかち
- ギャンブルが好き(パチンコ、パチスロ、競馬など)
- 感情的になりやすい
- 勉強が嫌い
- 怒りっぽい
- トラブルがあると「困った」「大変だ」と騒ぐ
- 悲観的になりやすい
- 細かいことをあまり気にしない
- 遅刻癖がある
- 体重などの自己管理ができない(ダイエットができない)
- やれば何でもできるタイプだと思っている
- 絶えずトレードのことばかり考えている
ポジポジ病を克服する為の4つの対策方法
トレードを安定させるためには必ずポジポジ病は克服する必要があります。
対策方法としては、基本的に「ポジポジ病になってしまう原因を全て潰していく」という考え方をしていけばOKです。
それでは、ポジポジ病を克服する為の4つの対策方法を紹介します。
1.トレードに心の余裕を持つ
ポジポジ病というのは「早く稼ぎたい」「早く負けを取り返したい」という「焦り」の感情から起こりやすいです。
つまり、この「焦り」という感情を排除することがポジポジ病を克服する為の第一ステップです。
焦りを排除する為には以下のようなことを意識すると効果的です。
- トレードによる目標金額を決めない(1カ月で100万円稼ぐ等)
- トレード回数にとらわれないようにする
- 余裕のある時間でトレードを行う
- チャンスは何度でも訪れることを理解する
- 売りと買いだけでなく「待つ」ということもトレードの一種であると理解する
- ロット数を減らしてみる
トレードによる目標金額を決めてしまうと、その目標金額を達成させたいが為に焦ってしまう原因となります。
なので、目標は決めずあくまで「チャンスが来たらトレードをする」という相場主体の考え方にシフトしましょう。
また「たくさん稼ぐ為にはたくさんトレードをしなければいけない」という固定観念も排除しましょう。
1回のトレードで+100pips獲得するのも10回のトレードで+100pips獲得するのも同じです。大切なのはトレード回数ではなく、いかにトレンドを掴めるかです。
他にもトレードは余裕のある時間で行うようにして「チャンスは何度でも訪れる」というマインドセットをしておきましょう。
場合によっては取引ロット数を減らしてみるのも効果的です。
2.ギャンブル脳を捨て去る
ギャンブル脳でいる限り、いつまでたってもポジポジ病は克服できません。ですので、ポジポジ病を克服する為にはギャンブル脳からトレーダー脳へシフトさせる必要があります。
ギャンブル脳を改善する為には以下のような「ギャンブル依存症の改善プログラム」を応用するのも効果的です。
- ロット数を減らしてトレードする
- トレード内容を他の誰かにコミットする
- 意識的にトレードをしない時間を作る
- トレード以外の趣味を作ってみる
- 運動やストレッチなど、身体を動かす習慣をつける
まずは「ロット数を減らしてみる」というのは効果的です。
例えば、今まで10ロットでトレードしていたものをポジポジ病が治るまで0.1ロットにしてみるのです。
ロット数が減ることによって損益も減り、トレードによって生じるドーパミンなどの神経伝達物質も減ります。
これによってついつい熱くなってしまったり、冷静な判断ができなくなるようなことも減ります。
また、トレード内容を家族や友人など他の誰かに話したり報告したりするのも効果的です。
自分一人でやるよりも「誰かの目が向いている」という意識が加わるとトレードに対する意識も大きく変わります。
周りに報告できるような人が誰もいない場合はSNSやブログなどでトレード記録を発信するのでも多少の効果はあります。
また、意識的にトレードをしない時間を作ったり、トレード以外の趣味を作るのもギャンブル脳の改善には効果的です。
3.トレード時は一瞬たりとも油断をしない
ポジポジ病は「少しだけならいいだろう」「何となく+1pipsだけ抜こう」といった「心の油断」からも起こります。
ですので、相場という戦場に繰り出したら「一瞬たりとも油断しない」という意識を強く持つことが大切です。
人間というのは弱い生き物で、ほんのちょっとした油断から糸がほつれるようにどんどん崩れていってしまいます。
「少しだけならいいだろう」という油断を排除して、とにかく自分自身で決めたトレードルールを厳守しましょう。
4.自分のトレードを振り返るようにする
根拠のない自信によってどこもかしこもチャンスに見えてしまうというのもポジポジ病になってしまう原因の一つです。
これを改善するには自分自身のトレード記録を振り返るようにすることが効果的です。
もちろん、ただ漠然と振り返るだけではなく「エントリーやイグジットの根拠」「トレードに対する反省点、改善案」「累計の獲得損益、pips」等を確認しながら振り返ってみましょう。
このような振り返りをすることで、自分自身のトレードの実力をデータから客観視することができます。
こういった日々の積み重ねによって少しずつ知識不足も解消されていき、根拠のない自信ではなく、根拠のある自信へと変化していきます。
客観的なデータから自分のトレードを振り返りることによって「無駄なトレード」や「トレードルールに反していたトレード」なども炙り出せるので、そういったトレードの反省、改善ができます。
トレード履歴を振り返って、無駄なトレードをしてしまった原因などを突き詰めて、次回は同じ失敗を繰り返さないようにしてみましょう。