円高の国はどこ?1年で円が強くなった通貨ランキングと旅行が安い国

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こんな疑問を持つ方へ
  • 円高の国(円が強くなった国)はどこ?
  • 円高で海外旅行が安くなるのはどの国?
  • ウォン安・バーツ安・ユーロ安になっている?ハワイは?
  • 円高の国なら、旅行の費用は本当に安くなる?

2026年10月前半の時点で、1年前より円高になった国は、主要22通貨のうちトルコ・エジプト・インド・フィリピン・インドネシアの5か国でした。ハワイ(米ドル)は+5.0%、韓国は+10.6%と、多くの旅行先ではむしろ円安です。この記事では、hiro-fx.comが主要22通貨の円の値動きを集計し、円高の国ランキングにまとめました。物価の安さとあわせて、旅行が安くなる国も確かめます。

円高の国はどこ?2026年10月、1年前より円高になったのは5か国

図1 人気の旅行先12か所:1年で円が強くなった?弱くなった? 現地通貨1単位を買うのに必要な円の変化(2025年10月1〜16日の平均→2026年10月1〜16日の平均)。マイナス=円高(旅行が安くなった) −5% 0% +5% +10% +15% フィリピン(ペソ) −2.7% インドネシア(ルピア) −2.6% 台湾(台湾ドル) +0.4% ユーロ圏(ユーロ) +1.1% タイ(バーツ) +1.7% イギリス(ポンド) +3.7% アメリカ(ドル) +5.0% シンガポール(ドル) +6.1% ベトナム(ドン) +6.6% 韓国(ウォン) +10.6% オーストラリア(豪ドル) +11.3% 中国(人民元) +11.5%

図: Yahoo!ファイナンスの日足(各通貨の対ドルの値とドル円から、円の値段を計算)の期間平均。hiro-fx.comが集計

「円高の国」とは、その国の通貨に対して円が強くなった国のことです。たとえばインドのルピーに対して円高になると、同じ1万円で両替できるルピーが増えます。現地の値段が同じなら、日本から旅行する人にとって安くなります。

人気の旅行先12か所で見ると、1年前より円高になったのはフィリピン(−2.7%)とインドネシア(−2.6%)だけでした。台湾・ユーロ圏・タイはほぼ横ばいです。韓国・中国・オーストラリアは10%を超える円安で、1年前より旅行の費用が1割ほど上がっています。

ドル円は2026年に160円台まで円安が進み、その後も150円台後半です。円がドルに対して弱いままなので、ドルに対して強くなった通貨(ウォン・人民元・豪ドルなど)に対しては、さらに円安になっています。

【データ】円高の国ランキング:主要22通貨の1年・5年の変化

順位国・地域(通貨)1年の変化2024年7月と比べて5年前と比べて
1トルコ(TRY)−11.1%−33.2%−74.4%
2エジプト(EGP)−4.8%−8.3%−57.9%
3インド(INR)−3.1%−13.0%+9.9%
4フィリピン(PHP)−2.7%−6.8%+14.1%
5インドネシア(バリ島)(IDR)−2.6%−9.1%+12.0%
6台湾(TWD)+0.4%+2.1%+23.3%
7スイス(CHF)+0.9%+7.4%+57.2%
8ユーロ圏(フランス・イタリアなど)(EUR)+1.1%+3.5%+36.6%
9タイ(THB)+1.7%+8.0%+41.0%
10ニュージーランド(NZD)+2.0%−7.1%+13.8%

※現地通貨1単位を買うのに必要な円の変化。1年は2025年10月1〜16日の平均→2026年10月1〜16日の平均、2024年7月は月平均と比べた。マイナスが円高。上位5つが円高、6〜10位は1年の円安が2%未満。Yahoo!ファイナンスの日足からhiro-fx.comが集計

主要22通貨のうち、1年で円高になったのは5通貨でした。トップのトルコリラは−11.1%、5年前と比べると−74.4%です。ただトルコやエジプトは物価の上昇が激しく、通貨が下がった分だけ旅行が安くなるわけではありません(次の節)。

2024年7月と比べると、ドル円はほぼ同じ水準(−0.0%)です。その間に、インド(−13.0%)・インドネシア(−9.1%)・ニュージーランド(−7.1%)などは円高になりました。逆にマレーシア(+14.7%)や中国(+8.4%)は円安が進んでいます。

5年前(2021年10月)と比べると、トルコ・エジプトを除くほとんどの通貨に対して円安です。5年で見た「円高の国」はほとんどなく、円が全体に弱くなったことが分かります。

円高になると海外旅行はいくら安くなる?ハワイの費用で計算

ドル円3,000ドルの旅行費用(現地)1年前(150.59円)との差
158.06円(2026年10月前半)約47.4万円+約2.2万円
150円約45.0万円−約0.2万円
140円約42.0万円−約3.2万円
130円約39.0万円−約6.2万円

※ホテル・食事・現地ツアーなど、現地で払う費用を3,000ドルとした計算例。航空券や燃油サーチャージ、カードの手数料は含めない。hiro-fx.comが計算

円高になると、現地で払う費用が円で見て安くなります。ハワイで3,000ドル使う場合、ドル円が158円なら約47.4万円です。140円の円高になれば約42万円で、約5.4万円安くなる計算です。

2026年10月前半の平均158.06円は、1年前(150.59円)より約7.5円の円安です。同じ旅行でも、1年前より約2.2万円多くかかります。

旅行代金のうち、パッケージツアーや航空券を日本円で払う分は、申し込んだときの価格で決まります。為替の影響を直接受けるのは、現地での買い物や食事、ドル建てで払うホテル代などです。

円高の国でも旅行が安いとは限らない:物価と合わせて見る

国・地域物価の水準
(日本=100)
1年の変化ひとこと
エジプト23−4.8%通貨は下がったが物価の上昇も大きい
インド33−3.1%物価が安く、円も強くなった
インドネシア(バリ島)45−2.6%バリ島はリゾート価格に注意
タイ47+1.7%1年ではほぼ横ばい
フィリピン52−2.7%物価が安く、円も強くなった
トルコ65−11.1%物価の上昇が激しく、円で見た物価は下がりにくい

※物価の水準は、世界銀行の「家計消費の購買力平価」と為替レートから計算した、日本を100とした値(主に2025年)。台湾は世界銀行のデータが無いため除いた。物価の水準が日本の9割未満で、1年の円安が5%未満の国を、物価の安い順に並べた。hiro-fx.comが集計

旅行の安さは、為替だけでなく現地の物価でも決まります。円高になっても現地の物価が上がっていれば、安くなった分は消えてしまいます。

トルコは5年でリラが円に対して−74.4%になりましたが、物価も大きく上がっています。世界銀行のデータで見たトルコの物価の水準は日本の65%で、通貨の下がり方ほど安くはありません。

物価が日本の半分前後で、円も強くなったのは、インド(物価33%)、インドネシア(45%)、フィリピン(52%)です。タイ(47%)は1年の為替はほぼ横ばいで、物価の安さが続いています。

あわせて読みたい:円安でも行ける海外はどこ?物価と為替の国別比較と両替のコツ

ウォン安・バーツ安・ユーロ安になっている?ハワイ(ドル)は?

通貨2026年10月前半の値段1年の変化今の状況
韓国(ウォン)11.77円(100ウォン)+10.6%ウォン安ではなく、1年で約1割のウォン高
タイ(バーツ)4.71円+1.7%ほぼ横ばい。バーツ安とは言えない
ユーロ圏(ユーロ)177.4円+1.1%ほぼ横ばい。5年ではユーロ高が大きい
アメリカ(ドル)158.1円+5.0%ハワイ・グアムは1年で約5%の円安

※値段は2026年10月1〜16日の平均。Yahoo!ファイナンスの日足からhiro-fx.comが集計

「ウォン安で韓国旅行が安い」と言われた時期もありましたが、2026年10月はその逆です。100ウォンは11.77円で、1年前より+10.6%高くなりました。韓国の物価の水準も日本の90%と、日本とあまり変わりません。

タイのバーツ(+1.7%)とユーロ(+1.1%)は、1年ではほぼ横ばいです。ただ5年前と比べると、バーツは+41.0%、ユーロは+36.6%と大きく値上がりしています。ハワイで使うドルは、5年で+40.9%です。

円高の国へ旅行するときの両替・支払いのコツ

図2 円高の国へ旅行する前のチェックリスト 為替の動きを生かしつつ、手数料で損をしないために □ □ 物価の水準も確かめる 通貨が下がっても物価が上がっていれば安くならない(トルコ・エジプトなど) □ □ 両替は何回かに分ける 出発の数週間前から少しずつ。円高を待ちすぎない □ □ 両替や海外決済の手数料を比べる 空港の両替所は手数料が高め。カードの海外事務手数料も確認 □ □ 現地通貨で払う カード払いで「円で払う」を選ぶと、割高なレートになりやすい

円高の国に行くときも、両替の手数料は無視できません。空港や街の両替所の手数料は通貨によって数%のことがあり、1年の為替の変化と同じくらいになることもあります。

カードで払うときに、現地通貨と円のどちらで払うか聞かれたら、現地通貨を選ぶのが基本です。円を選ぶと、店側が決めたレートが使われ、割高になりやすいとされています。

よくある質問

Q1. 円高の国ランキングで1位のトルコは、旅行が一番安い国ですか?

A. そうとは限りません。トルコリラは5年で−74.4%になりましたが、物価も激しく上がっています。世界銀行のデータでは、トルコの物価の水準は日本の65%でした。物価の水準で見ると、インド(33%)やインドネシア(45%)のほうが安い国です。

Q2. ハワイ旅行は、円高になるまで待ったほうがいいですか?

A. 円高がいつ来るかは分かりません。待っている間にさらに円安になることもあります。行きたい時期が決まっているなら、両替を何回かに分けたり、現地の費用を少なめに見積もったりするほうが確実です。

Q3. 円高になると、ヨーロッパ旅行はどのくらい安くなりますか?

A. ユーロ円が10%円高になれば、現地で払う費用も約10%安くなります。2026年10月前半の1ユーロは177.4円で、1年前とほぼ同じ水準です。現地で20万円分(約1,127ユーロ)使う場合、10%の円高で約2万円の差になります。

Q4. 円高・円安の最新の動きはどこで見られますか?

A. ドル円の動きは、当サイトのドル円 割高・割安メーターで毎日確かめられます。ドル以外の通貨も含めた強さの比べ方は通貨強弱メーターで見られます。

まとめ:円高の国は5か国。旅行の安さは物価とあわせて見る

  • 2026年10月前半、1年前より円高になったのはトルコ・エジプト・インド・フィリピン・インドネシアの5か国(主要22通貨)
  • ハワイのドル+5.0%、韓国のウォン+10.6%など、多くの旅行先は1年でむしろ円安
  • 台湾・ユーロ圏・タイ・スイスはほぼ横ばい。5年で見るとほとんどの通貨に対して円安
  • トルコ・エジプトは通貨が下がっても物価の上昇が大きく、通貨の下がり方ほどは安くならない
  • 物価が安く円も強くなったのはインド・インドネシア・フィリピン。両替は分けて、手数料にも注意

円高になる仕組みは円安の原因は?なぜ止まらないのかの裏返しとして読むと分かりやすくなります。

※この記事の情報は2026年10月19日時点のものです。主な出典: Yahoo!ファイナンス(各通貨の日足)、世界銀行(家計消費の購買力平価・公式為替レート)。この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の旅行や両替、投資を勧めるものではありません。