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FXや株式投資などの相場の世界には「セリングクライマックス」というものがあります。
今回はこのセリングクライマックスについて詳しく解説していきます。
この記事について動画でも解説しておりますので是非ご覧ください。
動画が見づらいという方はこのままテキストを読み進めて下さい。
セリングクライマックスとは?
セリングクライマックスとは下落相場の最終段階において相場が急落することを意味します。
セリング(seling)とクライマックス(climax)を合わせた言葉で、直訳すると「売りの最高潮」ということになり、略して「セリクラ」等と呼ばれたりもします。
このように下降トレンドの最終局面で、売りが売りを呼び更に相場が急落をするのです。
セリングクライマックスはその名の通り「売りの最高潮」ということになるので、その後は売り注文は減り、売りと買いの需給が改善され反発していくことが多いです。
「下降トレンド中の最終段階に起こる」のがセリングクライマックス
セリングクライマックスの特徴は「下降トレンド中の最終段階に起こる」ということです。
ですので、上昇トレンド中などに起こる急落はセリングクライマックスとは言いません。
このような上昇トレンド中の急落はセリングクライマックスとは言わず、むしろここから下降トレンドに転換されるような可能性の高い場面であり、売りの最高潮とはなりません。
「急落が起こる=セリングクライマックス」というわけではありませんので、そのあたりは注意しておきましょう。
セリングクライマックスが起こる原因
セリングクライマックスが起こる原因は「売りが売りを呼び込む」というところにあります。売りが売りを呼ぶからこそ急落が起こるのです。
では、なぜ売りが売りを呼ぶ状況になるのでしょうか?このあたりの相場心理をチャートの動きと共に解説していきます。
セリングクライマックスは大きく4つフェーズで構成されます。
状況 | 市場心理(買い目線) | 市場心理(売り目線) |
①下落初期 | ・まだ余裕がある ・むしろ下がったところで買い増しも |
・下がりそうな予兆はあるがまだ弱い |
②下落中期 | ・損切ラインに近づいてくる ・ナンピン買いも |
・下降トレンドであることを確認 ・売りのチャンス |
③セリングクライマックス | ・下落に耐えられず損切り(売り注文が大量にでる) | ・絶好の売りチャンス |
④反発 | ・損切りによって売り注文が出尽くすので、売り注文が一時的に減少 | ・売りポジションが大量に利確される為、買い注文が増える |
このような市場心理となりセリングクライマックスが起こります。
下落初期や下落中期では買いポジションのトレーダーもまだまだ損切をしなくても、セリングクライマックスのところではその下落に耐えられず損切をすることになります。
つまり、セリングクライマックスのところでは「買い目線でも売り目線でも両者共に売り注文が大量にでることになる」ので、結果的に大きな下落になるということです。
そして下落後は買いと売りの需給が落ち着いて、売りポジションの利確などもあり反発していく形となります。
このような市場心理からセリングクライマックスというのは起こります。
セリングクライマックスを見極めることは可能か?
このようなセリングクライマックスを実際に見極めることは可能なのでしょうか?
結論から言うと、リアルタイムでセリングクライマックスを見極めるのは非常に困難です。
例えば、このチャートのようにセリングクライマックスだと思った場所から、その後更に下落していくということもあります。
この場合、一回目のセリングクライマックスだと思った場所で反発すると思い買いを入れてしまうとその後の下げで損をしてしまうことになります。
つまり、どこがセリングクライマックスであったのかは「結果論」でしかわからないのです。
自分の感覚でセリングクライマックスであると決めつけるのは危険
リアルタイムでセリングクライマックスを見極めるのは非常に困難ですので、自分の感覚でセリングクライマックスであると決めつけるのは非常に危険です。
相場の格言の一つに「落ちてくるナイフはつかむな」というものがあります。
落ちてくるナイフを掴もうとすると、誤って手を切ってしまうことになりかねません。
相場も勢い良く落ちてきている時は焦って掴みにいくのは危険であるといえます。ナイフは落ちてから拾うのが正解です。
下落相場において一気に下落が加速したら、それがセリングクライマックスであると決めつけるようなことはせず、必ず様々な情報を複合的に判断することが大切になります。
売りポジションの利確判断として使うのはあり
落ちてくるナイフを掴むのは非常に危険ですが、元々売りポジションを持っていて利益がでている状態でのセリングクライマックスだと判断した利確はありです。
相場の動き、市場心理としてこのような動きが起こるということを頭に入れて、あらゆる判断材料の中の一つとして捉えるようにしましょう。