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「日本が祝日の日は、東京時間のドル円は動かない」とよく言われます。2026年9月21日(月)〜23日(水)は平日の3連休なので、この通説を実データで確かめました。使ったのはYahoo Financeのドル円1時間足です。2023年12月〜2026年9月の祝日36日を、通常日665日と比べました(2026年9月18日執筆)。日々の値幅は今日の値動きマップで毎時更新しています。
用語メモ:この記事の「東京時間」は日本時間の9時〜15時です。「値幅」はその6時間の高値と安値の差、「真ん中の値」は大きい順に並べたときの中央の値(中央値)です。「通常日」は祝日ではない平日のことで、12月24日〜1月3日は祝日側・通常日側の両方から除いています。「仲値」は銀行が9時55分のレートをもとに決める、その日の基準レートです。
・日本が祝日の日、東京時間のドル円の値幅は通常日と比べてどれくらいか
・祝日36日を1日ずつ見ると、静かな日と動いた日は何日ずつあったか
・「祝日は静か」と決めつけると危ない理由(為替介入の日)
結論:祝日の東京時間は「少し静か」なだけで、止まってはいませんでした
図1: 日本が祝日の日(36日)と通常日(665日)の、東京時間(9〜15時)のドル円の値幅。棒は真ん中の値(2023年12月4日〜2026年9月17日・出典:Yahoo Finance 1時間足)
ひとことで言うと:日本が祝日の日の東京時間の値幅は49.5pips。通常日の54.5pipsの約9割で、「動かない」と言えるほどの差ではありませんでした。
図1のとおり、日本が祝日の日の東京時間の値幅は、真ん中の値で49.5pipsでした。通常日は54.5pipsなので、祝日は通常日の約9割です。
普段50pips動く時間帯が、45pipsほどになるイメージです。たしかに少し静かですが、「祝日だから止まる」と言えるほどの差ではありません。
50pips以上動いた祝日も、36日のうち18日とちょうど半分ありました。通常日で50pips以上動いた日は57.1%なので、ここでも差はわずかです。
1日ずつ見ると、36日のうち24日は前後の平日より静かでした
図2: 祝日36日それぞれの東京時間の値幅(棒)と、その祝日の前後の平日20日の値幅の真ん中の値(緑の横線)。160pipsを超えた2日は棒を途中で切っています(2023年12月〜2026年9月・出典:Yahoo Finance 1時間足)
ひとことで言うと:祝日36日のうち、前後の平日より静かだったのは24日、逆に大きく動いたのは12日。3日に1日は「祝日なのに普段より動いた日」でした。
ドル円の動きやすさは時期によって変わります。そこで図2では、祝日1日ごとに「前後の平日(前10日と後10日)」の値幅と比べました。
青い棒が、前後の平日より静かだった祝日で24日あります。橙の棒は前後の平日より大きく動いた祝日で、12日でした。
36日を並べた真ん中の祝日は、前後の平日の約76%の値幅でした。時期をそろえて比べると「祝日は普段の8割前後」という姿になります。
2026年の祝日9日を抜き出したのが次の表です。
| 日付 | 祝日 | 東京時間の値幅 | 前後の平日の値幅 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 2026年1月12日(月) | 成人の日 | 69.8pips | 49.8pips | 9時台だけで66pips動いた |
| 2026年2月11日(水) | 建国記念の日 | 153.0pips | 64.1pips | 9時から15時までに146.3pips下落 |
| 2026年2月23日(月) | 天皇誕生日 | 50.2pips | 68.3pips | 前後の平日の7割ほど |
| 2026年3月20日(金) | 春分の日 | 69.5pips | 47.2pips | 10時台に40pips動いた |
| 2026年4月29日(水) | 昭和の日 | 20.0pips | 36.6pips | 前後の平日の半分ほど |
| 2026年5月5日(火) | こどもの日 | 14.3pips | 35.6pips | 祝日36日でいちばん静か |
| 2026年5月6日(水) | 振替休日 | 290.1pips | 35.6pips | 13時台に急落。為替介入の日 |
| 2026年7月20日(月) | 海の日 | 24.1pips | 25.4pips | 前後の平日とほぼ同じ |
| 2026年8月11日(火) | 山の日 | 39.2pips | 36.0pips | 前後の平日とほぼ同じ |
出典:Yahoo Finance ドル円1時間足(2026年9月18日集計)。2026年5月4日(みどりの日)は9〜12時台の1時間足が取得できなかったため、集計から除いています。介入の日付と金額は為替介入データベース(財務省公表値)によります。
表のとおり、2026年は20pips以下の静かな祝日もあれば、150pipsを超えた祝日もありました。「祝日=静か」と一括りにはできない、というのが1日ずつ見たときの実感です。
時間ごとに見ると、仲値のない9時台と14時台がいちばん静かでした
図3: 東京時間の1時間ごとの値幅の真ん中の値。青が日本が祝日の日(36日)、橙が通常日(665日)。緑の点線は仲値の9時55分(2023年12月〜2026年9月・出典:Yahoo Finance 1時間足)
ひとことで言うと:祝日の9時台の値幅は23.2pipsで、通常日(28.3pips)の約8割。ただ、どの1時間も通常日の7〜9割は動いていて、極端に静かな時間はありませんでした。
図3は、東京時間を1時間ごとに分けた値幅です。祝日は銀行が休みで仲値が公表されないため、仲値に向けた9時台の売買が減ると言われます。
実際、祝日の9時台の値幅は23.2pipsで、通常日の28.3pipsの82%でした。いちばん差が開いたのは14時台で、祝日は14.1pips、通常日の75%です。
一方、10時台〜13時台は通常日の86〜94%でした。祝日でも、時間ごとの強弱の形は通常日とほとんど変わっていません。
注意点:静かな祝日の中に、為替介入の日が2日混ざっています
図4: 2026年5月5日7時〜5月7日7時のドル円1時間足。青い網掛けが祝日の東京時間(9〜15時)。折れ線は各1時間の終わりの価格(出典:Yahoo Finance・介入額は財務省公表値)
ひとことで言うと:2026年5月5日は祝日36日でいちばん静かな14.3pips。ところが翌5月6日の祝日は、13時台の急落で値幅290.1pipsになりました。
図4は、2026年のゴールデンウィークの2日間です。5月5日の東京時間は値幅14.3pipsで、祝日36日の中で最小でした。
翌5月6日も12時台までは静かでしたが、13時台に157.82円から154.99円まで下落しました。財務省の公表では、この日に4兆6759億円の円買い介入が行われています。
2024年4月29日(昭和の日)も同じ形です。10時台に160.22円まで上がったあと、13時台に159.59円から155.19円まで下落しました。東京時間の値幅は518.4pipsで、これは祝日と通常日を合わせた701日の中で最大です。
この2日があるため、真ん中の値ではなく平均で比べると、祝日は69.1pips、通常日は61.8pipsと逆転します。
2022年以降に円買い介入があった10日のうち、3日が日本の祝日でした。2024年4月29日、2026年5月4日、2026年5月6日です。
ただし、3日ともドル円が156〜160円台にあった時期の出来事です。2026年9月17日のドル円は155.98円でした。為替介入データベースの警戒メーターも、2026年9月18日朝の時点で100点満点の9.5点と低い水準です。
集計の限界もあります。祝日36日は数として少なく、1日の大きな値動きで平均が大きく変わります。1時間足の高値と安値で測っているため、業者のチャートとは数pipsずれることがあります。
ちなみに、祝日の15時以降(15時〜翌朝6時)の値幅は真ん中の値で86.1pips、通常日は91.4pipsでした。ロンドンやニューヨークの時間帯は、日本の祝日でも普段とほとんど変わりません。
時間帯ごとの値幅は今日の値動きマップで毎時、ゴールデンウィークやお盆などの連休の統計はカレンダーアノマリーDBで毎日更新しています。祝日の予定はFXイベントカレンダーで確認できます。
本記事は過去データの集計結果を紹介するもので、投資助言ではありません。取引の判断はご自身の責任でお願いします。
