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ブログ更新。過去15年分のデータ検証した結果、リスクオフの日のドル円は平均−24.3pips下がっていました
— hiro@FX (@fx_trader_hiro) September 8, 2026
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「リスクオフになると円が買われて、ドル円は下がる」。ニュースでもよく聞く言葉ですが、本当にそうなのでしょうか。
このサイトが毎時更新しているリスクオン/オフメーターの計算式を使い、2011年から2026年9月4日までの3,738営業日を1日ずつ再構成して数えてみました。
用語メモ:リスクオン/オフメーターは、株(S&P500)・恐怖指数(VIX)・米社債(ハイイールド債)・金の4つから作る0〜100のスコアです。為替は材料に入れていません。40〜60が「中立」、40未満が「リスクオフ」、20未満が「強いリスクオフ」です。この記事の「その日の値動き」は、前の営業日のNY終値から当日のNY終値までのドル円の変化を指します。「相関」は−1〜+1で連動の強さを表す数字で、0に近いほど関係が薄いことを意味します。
・強いリスクオフの日、ドル円はその日のうちに平均でどれだけ下がったか
・リスクオフが強いほど、ドル円は下がりやすいのか
・2026年9月の急な円高のとき、メーターはどう動いていたか
結論:強いリスクオフの日、ドル円は平均−24.3pips下がっていました
図1: メーターの帯ごとの、その日のドル円の平均の値動き。2011年10月24日〜2026年9月4日・3,738営業日。出典: Yahoo Finance日足から再構成
ひとことで言うと:リスクオフが強い帯ほど棒は下に、リスクオンの帯ほど上に並びます。「リスクオフの日は円高」は、15年分の平均ではっきり出ています。
図1のいちばん左、強いリスクオフの日のドル円は平均−24.3pipsでした。この帯に入った150日のうち、ドル円が上昇して終えた日は36.0%しかありません。
逆にリスクオンの日(1,008日)は平均+11.7pipsで、上昇して終えた日が58.2%でした。「リスクオフの日は円高になりやすい」という通説は、数字でも裏づけられました。
検証の中身:リスクオフが強いほど、その日のドル円は下がりやすい
図2: 帯ごとの「その日にドル円が上昇して終えた割合」。緑の点線は全期間の平均52.9%。2011年10月24日〜2026年9月4日・3,738営業日
ひとことで言うと:上昇して終えた割合は、強いリスクオフの36.0%からリスクオンの58.2%まで、帯の順にきれいに階段状です。
図2は、その日の帯ごとに「ドル円が上昇して終えた割合」を並べたものです。全期間の平均は52.9%なので、強いリスクオフの日は平均より17ポイント低く、リスクオンの日は5ポイント高いことになります。
いちばん右の「強いリスクオン」だけ33.3%と低いですが、この帯は15年で12日しかありません。参考値と考えてください。
| メーターの帯 | 日数 | その日の平均 | 上昇して終えた割合 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 強いリスクオフ(20未満) | 150 | −24.3pips | 36.0% | 3日に2日は下落 |
| リスクオフ(20〜40) | 582 | −4.7pips | 48.5% | 小幅安が多め |
| 中立(40〜60) | 1,986 | +1.6pips | 53.0% | 全期間の平均とほぼ同じ |
| リスクオン(60〜80) | 1,008 | +11.7pips | 58.2% | 上昇が多め |
| 強いリスクオン(80超) | 12 | −43.1pips | 33.3% | 12日しかなく参考値 |
| 全期間 | 3,738 | +2.1pips | 52.9% | 基準になる数字 |
出典: リスクオン/オフメーター(4要素)の計算式で2011年から日次に再構成(各日の過去1年の分布でスコア化)。ドル円はYahoo Finance日足のNY終値。2026年9月8日集計
連動の強さを相関で見ると、「その日のスコアの変化」と「その日のドル円」の相関は+0.17でした。方向は一致するものの、ドル円の値動きのうちメーターで説明できる部分は限られる、という強さです。
2026年9月の実例:ドル円が3.92円下げても、メーターは中立のままでした
図3: 2026年6月1日〜9月4日のドル円終値(上・青)とメーターのスコア(下・橙)。網掛けはスコア40未満の日(11日)。出典: Yahoo Finance日足・68営業日
ひとことで言うと:2026年8月28日から9月4日にかけてドル円は160.12円から156.20円へ3.92円下げましたが、スコアは64.7から54.5へ下がっただけで「中立」の帯にとどまりました。この円高は、株や社債の「リスク回避」とは別の材料で起きたことになります。
図3の右端が、この記事を書くきっかけになった2026年9月の動きです。ドル円は5営業日で3.92円下げましたが、メーターは中立圏を出ていません。
いちばん大きく動いた2026年9月3日は、1日で−326.3pipsでした。この日のスコアはむしろ55.4から56.4へ上がっていて、株や社債は落ち着いていたことがわかります。
一方で図3の左側、2026年6月と7月の網掛け(スコア40未満)の日を見ると、ドル円は160〜163円台で下がっていません。「リスクオフ=円高」は平均すると出る傾向であって、毎回そうなるわけではありません。
注意点:2022年以降は、その日の連動もほぼ消えています
図4: 年ごとの「スコアの変化」と「その日のドル円」の相関。青=2012〜2021年、橙=2022年以降。2026年は9月4日までの170営業日
ひとことで言うと:2012〜2019年は相関が0.30〜0.41で安定していました。2022〜2025年は−0.02〜0.09とほぼゼロになり、2026年は9月4日までで−0.27と向きが逆です。
図4を見ると、「リスクオフの日はドル円が下がる」が特にはっきりしていたのは2012〜2019年でした。2022年以降は連動がほぼ消え、2026年に入ってからは逆向きの年になっています。
2022年以降のドル円は、日米の金利差や為替介入の思惑で動く場面が増えました。「リスクオフ=円高」という古い経験則を、そのまま2026年の相場に当てはめるのは危険です。
もう1つお伝えしておくと、このメーターは2026年9月8日に材料から豪ドル円を外し、4要素にしました。豪ドル円が入っていると円高そのものでスコアが下がり、「リスクオフだから円高」と因果を逆に読んでしまうためです。旧5要素版で同じ検証をすると当日の相関は+0.26で、その約3分の1は円の動きの二重計上でした。
また、スコアは各日の「過去1年の分布」から計算し直しているので、公開中のメーターの数字とは小数点以下がわずかにずれることがあります。2026年9月4日のスコアは、公開値54.6に対して再構成では54.5でした。
ちなみに、翌日のドル円は普段と同じでした
図5: 帯ごとの「翌営業日のドル円の平均」。緑の点線は全期間の翌日平均+2.1pips。2011年10月24日〜2026年9月4日・3,737営業日
ひとことで言うと:翌営業日の平均は、どの帯も全期間の+2.1pipsの近くに集まっています。リスクオフの翌日だからといって、ドル円が下がり続ける傾向はありませんでした。
図5は補足です。強いリスクオフの翌日は平均+4.5pipsで、翌日に上昇して終えた割合も53.3%と、全期間の53.0%とほぼ同じでした。
「その日のスコアの変化」と「翌日のドル円」の相関も−0.05で、ほぼ無関係です。メーターは「その日の温度計」として使い、翌日の向きは別の材料で判断するのが、15年分のデータに合った使い方です。
リスクオン/オフメーターの最新スコアと4つの材料の内訳は、リスクオン/オフメーターのページで毎時更新しています。ドル円の割高・割安や金利差との関係は、ドル円 割高・割安メーターと日米金利差ウォッチもあわせてご覧ください。
この記事は2026年9月8日時点のデータに基づく情報提供であり、投資助言ではありません。売買の判断はご自身の責任でお願いします。
