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- 長期金利が上がると、住宅ローンの金利は上がる?
- フラット35や10年固定は長期金利に連動しているの?
- 長期金利が3%台になったら、返済額はいくら増える?
- 変動金利で借りている自分にも関係ある?何をすればいい?
長期金利が上がると、これから借りる固定金利の住宅ローン(フラット35・10年固定など)の金利が上がります。すでに固定金利で借りている人の返済額は変わらず、変動金利は長期金利ではなく日銀の政策金利の影響を受けます。この記事では、hiro-fx.comが毎月記録しているフラット35の金利と10年国債の利回りで、どれくらい連動しているかを確かめました。返済額がいくら増えるかも早見表にしています。
長期金利が上がると住宅ローンはどうなる?借り方別の早見表
| 借り方 | これから借りる人 | すでに借りている人 |
|---|---|---|
| 全期間固定(フラット35など) | 金利が上がる(毎月見直し) | 変わらない(完済まで同じ金利) |
| 期間つき固定(10年固定など) | 金利が上がる(毎月見直し) | 固定期間中は変わらない。終わった時点の金利で見直し |
| 変動金利 | 長期金利では直接は変わらない | 日銀の利上げ(短期プライムレート)で上がる |
※hiro-fx.com作成。金利の見直しのルールは金融機関・契約で違う
長期金利とは、期間1年を超えるお金の貸し借りの金利で、ふつうは10年国債の利回りを指します。銀行や住宅金融支援機構は、長い期間お金を貸す固定金利の住宅ローンを、この長期金利を目安に毎月決めています。そのため長期金利が上がると、これから固定金利で借りる人の金利が上がります。
一方、すでに固定金利で借りている人は、借りたときの金利が契約どおり続きます。長期金利のニュースで返済額が変わるのは、主に「これから借りる人」と「10年固定などの固定期間が終わる人」です。
固定金利・フラット35は長期金利に連動する?決まる仕組み
図: 住宅金融支援機構の説明をもとにhiro-fx.com作成
フラット35は、住宅金融支援機構と民間の金融機関が組んで出す、最長35年の全期間固定の住宅ローンです。機構は住宅ローンをまとめて債券(機構債)にし、投資家に売ってお金を集めます。その債券の利率は国債の利回りを目安に前月の下旬に決まり、翌月のフラット35の金利に反映されます。
銀行の10年固定も、10年前後の市場の金利に銀行の費用などを上乗せして毎月決めます。どちらも「長期金利が上がる→翌月の固定金利が上がる」という順番です。金利が上がった月にあわてて申し込んでも、適用されるのはお金を借りる月(融資実行の月)の金利である点に注意してください。
2026年10月のフラット35(返済期間21〜35年・融資率9割以下)の最低金利は年3.83%で、前の月より0.37%上がりました。共同通信は、2017年10月の現行制度以降で最も高い水準と報じています。返済期間20年以下は年3.51%でした。
【データ】長期金利が上がった月、フラット35も上がったのは28回中25回
図: 住宅金融支援機構(フラット35の金利)、財務省「国債金利情報」をもとにhiro-fx.comが集計(住宅ローン金利ウォッチの月次データ)
図2は、2023年1月から2026年10月までのフラット35の最低金利と、その金利が決まる前月20日ごろの10年国債の利回りです。10年国債は0.432%から2.981%へ、フラット35は1.68%から3.83%へ、どちらも大きく上がりました。
図: 図2と同じデータ。前の月との差で数えた
月ごとに見ると、10年国債が0.05%以上上がった28か月のうち、フラット35も上がったのは25か月でした。0.05%以上下がった9か月は、9か月ともフラット35も下がっています。向きはほぼ連動していると言えます。
ただし、上がり幅は同じではありません。フラット35と10年国債の差は、2023年4月の1.48%から2026年2月の−0.07%まで動き、2026年10月は0.85%でした。フラット35は10年より長い期間の国債の利回りや、機構債を買う投資家の需要にも左右されるためです。「長期金利が0.1%上がれば、翌月のフラット35もちょうど0.1%上がる」とは限りません。
毎月のフラット35の金利と、10年国債の利回りから計算した来月の目安(試算)は、住宅ローン金利ウォッチで毎時更新しています。
長期金利3%台で住宅ローンの返済額はいくら増える?
| 金利(35年・元利均等) | 1,000万円あたりの毎月返済 | 1.89%との差(月) | 35年間の総返済 |
|---|---|---|---|
| 1.89% | 約32,565円 | — | 約1,368万円 |
| 2.50% | 約35,750円 | +3,185円 | 約1,501万円 |
| 3.00% | 約38,485円 | +5,920円 | 約1,616万円 |
| 3.50% | 約41,329円 | +8,765円 | 約1,736万円 |
| 3.83%(2026年10月のフラット35) | 約43,264円 | +10,699円 | 約1,817万円 |
| 4.50% | 約47,326円 | +14,761円 | 約1,988万円 |
※35年(420回)・元利均等・ボーナス返済なしで計算。1.89%は2025年10月のフラット35の最低金利。hiro-fx.com作成
表は、借入額1,000万円あたりの毎月の返済額です。借りる金額が3,000万円なら3倍、4,000万円なら4倍にすると目安になります。たとえば3,000万円を35年で借りると、金利1.89%なら毎月約97,694円、3.83%なら約129,791円です。
フラット35の最低金利は、2025年10月の1.89%から2026年10月の3.83%へ、1年で約1.9%上がりました。3,000万円なら毎月約32,097円、35年間では約1,348万円の差です。長期金利が3%前後まで上がった影響は、これから固定金利で借りる人には小さくありません。
変動金利は長期金利と関係ない?影響するのは日銀の政策金利
| 固定金利 | 変動金利 | |
|---|---|---|
| 金利の目安 | 長期金利(10年国債の利回りなど) | 短期プライムレート(日銀の政策金利に連動) |
| 見直しのタイミング | 借りたら固定期間中は変わらない | 多くは半年ごと |
| 返済額が急に増えない仕組み | — | 多くの銀行に「5年ルール」「125%ルール」がある |
| 気にするニュース | 長期金利の上昇 | 日銀の利上げ |
※hiro-fx.com作成。ルールの有無は金融機関によって違う
変動金利の住宅ローンは、各銀行の短期プライムレートを基準に決まり、短期プライムレートは日銀の政策金利に合わせて動きます。長期金利が上がっただけでは、変動金利は直接は上がりません。日銀は2026年9月18日に政策金利を1.25%程度へ上げており、変動金利で借りている人が気にするのはこちらです。
ただし、長期金利と政策金利は無関係ではありません。市場が「日銀がこの先も利上げする」と予想すると長期金利も上がるので、長期金利の上昇は変動金利の先行きを考える手がかりにはなります。
あわせて読みたい:日銀の利上げで住宅ローンはいつから・いくら上がる?返済額の早見表つき
長期金利が上がっているとき、住宅ローンで確かめたいこと
図: hiro-fx.com作成
これから借りる人は、固定と変動の金利の差を「毎月いくら違うか」に直して比べると判断しやすくなります。固定の金利が高い分は、将来の金利上昇に備える保険料のようなものです。引き渡しまで時間がある場合は、金利がもう少し上がったときの返済額も計算しておきましょう。
すでに全期間固定で借りている人は、長期金利が上がっても返済額は変わりません。10年固定などの期間つきで借りている人は、固定期間が終わる時期と、その時の金利の選び方を確かめておくと安心です。
よくある質問
Q. 長期金利が上がっているときは、固定と変動どちらが有利ですか?
A. どちらが有利かは、この先の金利の動きしだいで、前もっては分かりません。固定は金利が高い代わりに返済額が変わらず、変動は金利が低い代わりに上がるリスクがあります。毎月の差額と、上がったときに家計が耐えられるかで考えるのが一般的です。
Q. フラット35の金利は毎月いつ発表されますか?
A. 毎月の初めに住宅金融支援機構と取扱金融機関が発表します。前月の下旬に決まる機構債の利率がもとになるので、前月20日ごろの長期金利を見ると、おおよその向きを予想できます。
Q. 長期金利が下がったら、借りている固定金利も下がりますか?
A. 下がりません。固定金利は借りたときの金利が続くためです。金利を下げたい場合は借り換えになりますが、手数料や登記などの費用がかかるので、差額と比べて判断します。
Q. 長期金利が3%を超えたのは何年ぶりですか?
A. 財務省のデータでは、日本の10年国債の利回りが3%以上になったのは1996年9月以来、約30年ぶりです(2026年9月2日)。長い推移は長期金利の推移グラフでまとめています。
Q. 変動金利から固定金利に借り換えたほうがいいですか?
A. 借り換えると、その時点の高くなった固定金利が適用されます。手数料や登記などの費用もかかるため、変動のまま金利が上がった場合の返済額と、借り換え後の返済額・費用を並べて比べるのが基本です。迷う場合は、借りている金融機関やファイナンシャルプランナーに相談しましょう。
まとめ:長期金利が上がると、これから借りる固定金利が上がる
- 長期金利が上がると、フラット35・10年固定など、これから借りる固定金利の住宅ローンの金利が上がる
- すでに借りている固定金利は変わらない。変動金利は長期金利ではなく日銀の政策金利で動く
- 2023年2月〜2026年10月、10年国債が0.05%以上上がった28か月のうち25か月でフラット35も上昇(上がり幅は1対1ではない)
- 2026年10月のフラット35(21〜35年)の最低金利は3.83%。2017年10月の現行制度以降で最も高い
- 1,000万円あたりの毎月返済は、1.89%で約32,565円、3.83%で約43,264円
長期金利そのものの意味は長期金利とは?、なぜ上がっているのかは長期金利はなぜ上がる?で解説しています。毎月の金利は住宅ローン金利ウォッチで確認できます。
※この記事の情報は2026年10月16日時点のものです。主な出典: 住宅金融支援機構「フラット35の金利情報」、財務省「国債金利情報」、日本銀行「当面の金融政策運営について」(2026年9月18日)、共同通信(2026年10月1日配信)。月々の返済額は元利均等返済の計算式でhiro-fx.comが計算した目安で、実際の金利・返済額は金融機関・審査によって違います。この記事は特定の住宅ローンを勧めるものではありません。
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