※記事内に広告を含む場合があります
限定公開中!
チャートのテクニカル分析の中でも比較的ポピュラーな指標の一つに「ボリンジャーバンド」というものがあります。
ほとんどのテクニカル分析ツールには搭載されている指標の一つで、使用しているトレーダーも非常に多いです。
今回はこのボリンジャーバンドの基礎、見方や使い方などをわかりやすく解説していきます。
ボリンジャーバンドとは?
ボリンジャーバンドとは移動平均線を中心に価格の値動きの幅を予測する為のテクニカル指標のことです。
上記のチャートで言うと、緑の移動平均線を中心に黄、青、赤のラインが価格の移動幅を予測した帯(バンド)となっていますよね。
これがボリンジャーバンドです。
ボリンジャーバンドは統計学的な観点から「おおよそこの範囲内での値動きになるだろう」と予測をしていきます。
アメリカの個人投資家ジョン・ボリンジャー氏が考案したテクニカル指標なので、ボリンジャーバンドと呼ばれるようになりました
ボリンジャーバンドの見方
設定によって変更は可能ですが、一般的にボリンジャーバンドは移動平均線を中心に3つの帯(バンド)を表示させることが多いです。
その3つの帯をそれぞれ「σ(シグマ)」もしくは「標準偏差」と言います。
こんな感じです。
緑の移動平均線を中心に±1σ、±2σ、±3σと上下に3つの帯(バンド)があるのがわかると思います。
過去の値動きの統計からこの3つの帯の範囲内で動く可能性が以下のようになります。
- ±1σの範囲内で動く確率が68.27%
- ±2σの範囲内で動く確率が95.45%
- ±3σの範囲内で動く確率が99.73%
統計学的にほとんどの値動きは±3σの範囲内に収まり、±3σを超えるようなことは非常にまれであることがわかります。
為替レートがボリンジャーバンド内のどこにあるのかに注目しよう
ボリンジャーバンドの基本的な見方として、まずは実際の為替レートがボリンジャーバンド内のどこにあるのかをしっかり注目することが大切です。
例えば、それぞれ為替レートの位置に注目すると赤いマルの所は「-2σ付近」にありますし、青いマルの所は「+3σ付近」にありますし、緑のマルの所は「中心線付近」にあるのがわかると思います。
このように為替レートがボリンジャーバンドのどのあたりにあるのかをまずは認識しておくことが大切です。
それによって「+3σ付近で推移しているから今買うのは見送ろう」などといった今後のトレード戦略を立てることが可能となります。
ボリンジャーバンドのラインに沿って為替レートが動く「バンドウォーク」
ボリンジャーバンドに沿って為替レートが動くことを「バンドウォーク」と言います。
その名の通り、バンドの上を為替レートが歩いているようにみえる形です。
この例では青いラインである+2σのラインに沿って為替レートが上昇していっているのがわかると思います。
上昇でも下降でもトレンド相場の時はこのような形になりやすいです。
このようにバンドに沿って為替レートが上昇(もしくは下降)している場面は、そのトレンドが継続していく可能性が高い場面です。
なので、バンドウォーク発生時は逆張りを狙うのではなく、トレンドについていく順張りを狙うのが効果的と言えます。
ラインに沿った値動きをしているかどうかにも注目することでより細かい戦略を立てることができます。
バンド幅が収束した状態「スクイーズ」
為替レートの動きが小さく、ボリンジャーバンドの幅も狭くなっている状態を「スクイーズ」と言います。
こんな感じで、ぎゅっと全てのバンドが狭く集まっている場面がスクイーズです。
レンジ相場など、相場が保ち合ってなかなか大きな動きを見せない場面に起こる形です。
ボラティリティが小さいので、なかなか一度のトレードで大きな利益を出すことは難しい局面です。
なので、どちらかというと逆張りをして細かく利益を重ねていくことに適しています。
このようにバンドがぎゅっと収束しているスクイーズの場面は「相場がエネルギーを貯めている状態」なので、一度動き出すと一気に動く可能性があります。
なので、このスクイーズの場面に遭遇したら次に動き出すタイミングをしっかり狙っておくことも有効です。
バンド幅が拡大する「エクスパンション」
為替レートが一気に動き、ボリンジャーバンドが大きく広がった場面を「エクスパンション」と言います。
先ほどのスクイーズとは反対にボリンジャーバンドが大きく広がっているのがわかると思います。
これは主にトレンド発生時などに起こりやすい形です。
幅が広ければ広いほど為替レートが動く力も強いと言えるので、相場の強さなどを図る指標としても使えます。
ボリンジャーバンドの幅が広がってきた場合、トレンドが発生した可能性があるということを頭に入れておきましょう。
ボリンジャーバンドの使い方
ボリンジャーバンドの基本的な見方を理解したら、実際に使い方についても詳しく解説していきます。
ここでは便宜上ボリンジャーバンドだけを使って使い方の説明をしていきますが、実践ではボリンジャーバンドだけでの判断を行うのではなく、あらゆる指標を組み合わせて複合的に判断するようにしましょう!
順張りのエントリーサインとして使う
基本的にボリンジャーバンドは順張りのエントリーサインとして使うことが推奨されています。
為替相場がトレンドを形成するとボリンジャーバンドも大きく広がります。
ボリンジャーバンドが広がる局面は順張りをするチャンスでもあるわけです。
スクイーズからエクスパンションへと変化し、なおかつバンドウォークの状態になっていれば、高い確率でトレンドが継続していく場面と言えます。
上記のチャートでもトレンドを形成し始めた場面はバンドウォークをしながら徐々にバンドが広がっていっているのがわかると思います。
こういった場面は単純にこのトレンドについていく順張りをするチャンスです。
- ロウソク足チャートがレンジ相場からブレイクアウトした
- ボリンジャーバンドがスクイーズからエクスパンションへと変化した
- バンドウォークの兆候が見られる
このような条件が揃った時は、積極的に順張りでトレンドを狙ってみるのも有効です。
逆張りのエントリーサインとして使う
まず大前提として、ボリンジャーバンドを開発したジョン・ボリンジャーは「逆張りの指標としてボリンジャーバンドだけを使うべきではない」と明言しています。
また、ボリンジャーバンドの解説本などでも「ボリンジャーバンドを逆張りのサインとして使うのは間違った使い方だ」なんて書いてあることも多いです。
確かに本質的な使い方としては逆張りのサインとして使うのは間違った使い方かもしれませんが「一定の条件を満たせば」逆張りの指標としても十分活用できます。
その一定の条件というのが以下の4つです。
- レンジ相場であること
- バンドが収束しスクイーズの状態であること
- ±3σを逆張りの基準とすること
- スキャルピングで超短期的な利益を狙うこと(長期で保有しない)
この4つの条件が揃っていればむしろ逆張りとして非常に有効なサインとして活用することができます。
これは実際に過去のチャートデータなどとも照らし合わせれば一目瞭然です。
これらは±3σのラインを越えた例です。
赤〇の所が3σのラインを越えたポイントですが、そこからは超短期的ではありますが高い確率でラインの内側へと一時的に戻ってきています。
やはり±3σ以内に収まる確率は99.73%と非常に高く、一時的には反発して戻ってくる確率がかなり高いと言えます。
つまり「レンジ相場において」「±3σを基準として」「数秒~数分程度の超短期的に数pipsの反発を狙う」のであれば、逆張りのエントリーサインとして使うことも十分可能であるということです。
ただし、あくまで「超短期的な一時的な戻り」なので、やはりある程度長くポジションを持つ為の逆張りのエントリーサインにはなりません。
こんな感じで-3σを下回り一時的に反発したとしても、大きなトレンド自体は変わらないことが多く、その後は再度下がっていくなんてこともザラにあるからです。
この場合、-3σを下回った赤〇の所で買いエントリーをして、そのままポジションを持ち続けたら結果的にはマイナスになってしまうということです。
あくまで4つの条件を満たした時のみ逆張りのサインとして活用することも可能であるということです。
ボリンジャーバンドでトレンドの強さを図る
ボリンジャーバンドの幅からトレンドの強さを図ることもできます。
例えばこのチャートでは赤枠の中は比較的緩やかな上昇トレンドで、オレンジ枠の中は比較的激しい上昇トレンドになっているのがわかると思います。
このようにトレンドの強さの違いによってバンドの幅が大きく異なってくるので、単純にバンドの幅が広ければ広いほどトレンドに勢いがあるということになります。
相場に勢いがあると大きく利益をとるチャンスである半面、荒れた動きをする可能性も高くハイリスクハイリターンとなりやすいです。
なのでバンド幅が広がりを見せてきたら、それに応じた戦略を立てるようにしていくことが大切になります。
相場の勢いを図る為の指標の一つとしてボリンジャーバンドに着目するのも一つの方法です。
今回紹介した活用方法はあらゆるトレードスタイルの方にも適用できるものなので、あらゆる分析方法やトレード手法とボリンジャーバンドを組み合わせて考えていくことで、よりトレードの精度を上げることが可能です。
少しでもトレードを有利に進める為に、ボリンジャーバンドを活用してみるのも一つの選択肢と言えます。
そこで以下にボリンジャーバンドが使えるおすすめのFX業者を紹介しますので、興味のある方は無料口座開設してみましょう。