投資詐欺のLINEグループの手口は?勝手に追加された時の対処と被害統計

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こんな疑問を持つ方へ
  • LINEの投資グループに入ったけど、これは詐欺?「先生」「アシスタント」とは?
  • SNS型投資詐欺の被害額は?どんな人がどこで狙われている?
  • 有名人や実在の証券会社の名前を使った広告は本物?
  • グループに勝手に追加された。出金できない。どうすればいい?

投資詐欺のLINEグループとは、SNSの広告やDMで誘った人をLINEの「投資グループ」に入れる詐欺の手口です。グループでは「先生」と「アシスタント」が、偽の取引アプリなどへの入金をすすめます。警察庁によると、2025年のSNS型投資詐欺は9,523件・被害額1,288.0億円で、だまされた時の連絡手段の93.5%がLINEでした。この記事では、警察庁の統計から入口と狙われやすい年代を整理し、手口の見分け方と、グループに勝手に追加されたときの対処を解説します。

投資詐欺のLINEグループとは?SNS型投資詐欺の流れ

図1 LINEの「投資グループ」を使ったSNS型投資詐欺の流れ 警察庁によると、広告やDMで接触したあとLINEに誘導される割合は約9割 ① 入口 有名人の広告 知らない人のDM からLINEへ → ② 投資グループ 「先生」が助言 アシスタントと サクラが盛り上げ → ③ 個別の勧誘 アシスタントが 個別トークで 偽アプリへ案内 → ④ 入金させる 個人名義などの 口座へ振込・ 暗号資産を送金 → ⑤ 出金できない 「税金」「手数料」 を請求され 連絡が途絶える

図: LINEの投資グループを使ったSNS型投資詐欺の流れ(警察庁の資料をもとにhiro-fx.com作成)

SNS型投資詐欺とは、SNSなどを通じて知り合った相手から投資をすすめられ、お金をだまし取られる詐欺です。警察庁は、この手口の件数と被害額を分けて集計し、公表しています。入口はSNSの広告やDMで、そのあとLINEに誘導されるのが典型的な流れです。

LINEの投資グループでは、最初は「無料の勉強会」として株やFXの解説が流れます。数日から数週間かけて信用させたあと、「特別な銘柄」「専用の取引アプリ」をすすめ、指定の口座にお金を振り込ませます。

「先生」「アシスタント」「会員」の役割

役の名前グループでの役割見分けるポイント
先生(講師・投資家)著名な投資家や専門家を名乗り、銘柄や売買のタイミングを教える名前で検索すると、本人の公式サイトやSNSでは注意喚起が出ていることが多い
アシスタント(秘書)先生の代わりに個別トークで連絡し、口座開設や入金を案内する最初は無料、少しずつ「特別プラン」「新株」などにお金を誘う
会員(サクラ)「〇〇万円もうかった」と利益の画面を投稿し、信用させるグループの大半が犯人側の場合がある。利益の画面は作れる

※警察庁の資料、各県警の注意喚起をもとにhiro-fx.com作成

グループには、先生役・アシスタント役のほかに、利益の画面を投稿する会員が多くいます。この会員の多くが犯人側の「サクラ」で、本物の参加者は自分だけということもあります。グループが盛り上がっていても、それ自体は本物の証拠になりません。

【データ】SNS型投資詐欺の被害額と、だまされた人の年代・入口

図2 SNS型投資詐欺の月ごとの認知件数(2024年と2025年) 警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」 0件 500件 1,000件 1,500件 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1,326件 2024年(計6,413件) 2025年(計9,523件)

図: SNS型投資詐欺の月ごとの認知件数(警察庁の確定値をもとにhiro-fx.comが作図)

警察庁の確定値によると、2025年のSNS型投資詐欺は9,523件(前年より3,110件、48.5%増)、被害額は1,288.0億円でした。月ごとに見ると、2025年7月ごろから急に増え、12月は1,326件と2024年の同じ月の約3倍です。2026年も1〜8月で7,097件・937.4億円(暫定値)と、前年の同じ時期を上回っています。

1件あたりの被害額は1,358.2万円です。当サイトのFXトレーダー・データベースでは、国内のFXで実際に取引している口座1件あたりの証拠金は約290万円(2026年4〜6月)でした。SNS型投資詐欺の1件の被害は、その約4.7倍にあたります。

図3 SNS型投資詐欺でだまされた人の年代(2025年) 警察庁の確定値(男性5,463件・女性4,057件の合計。法人を除く) 10代 35件(0.4%) 20代 556件(5.8%) 30代 924件(9.7%) 40代 1,623件(17.0%) 50代 2,559件(26.9%) 60代 2,250件(23.6%) 70代 1,270件(13.3%) 80代以上 303件(3.2%)

図: SNS型投資詐欺の年代別の認知件数(警察庁の確定値をもとにhiro-fx.comが集計)

年代別では50代が最も多く、40代〜60代で67.6%を占めます。一方で、20代・30代も合わせて約1,500件あり、若い世代も無関係ではありません。性別では男性が約6割です。

図4 最初に接触したツール(2025年) 警察庁の確定値(9,523件)。だまされた時の連絡はLINEが8,906件(93.5%) Instagram 1,934件(20.3%) YouTube 1,229件(12.9%) LINE 1,211件(12.7%) 投資のサイト 1,071件(11.2%) TikTok 830件(8.7%) Facebook 822件(8.6%) X(Twitter) 815件(8.6%) その他のSNS 522件(5.5%) その他 1,089件(11.4%)

図: SNS型投資詐欺の当初接触ツール(警察庁の確定値をもとにhiro-fx.comが作図)

最初の接触はInstagramが最多で、YouTube、LINE、投資のサイトが続きます。YouTubeは広告からの被害が前年の約21倍に増えました。入口はさまざまでも、だまされた時の連絡は9割以上がLINEで、2026年上半期は96.0%でした。

入口の手口:有名人・実在企業のなりすまし広告、インスタ乗っ取り、ディープフェイク

入口の手口中身確かめ方
有名人のなりすまし広告著名な投資家・経済評論家などの写真や動画を無断で使い、LINE登録へ誘う本人の公式アカウントか(認証マーク)、本人が注意喚起していないか
実在の金融機関のなりすまし有名な証券会社・運用会社やその社員を名乗る会社の公式サイトに載っている電話番号に、自分から問い合わせる
乗っ取られた知人のアカウントInstagramなどを乗っ取り、その人の友だちにDMや広告を送る本人に電話など別の方法で確かめる。SMSの認証番号は教えない
ディープフェイク動画AIで作った本人そっくりの映像や声で投資をすすめる口の動きと声が合わない、日本語がおかしいなどの違和感
知らない人からのDM「投資で生活が変わった」「一緒に勉強しよう」と話しかける知らない相手からの投資の話は、内容にかかわらず相手にしない

※警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」、和歌山県警の注意喚起などをもとにhiro-fx.com作成

2025年のSNS型投資詐欺では、最初の接触手段の39.7%が広告、37.3%がDMでした。警察庁は、著名人の画像や動画を無断で使った広告が増え、「必ずもうかる」「元本保証」などの文言を含む広告も見られたとしています。

ゴールドマン・サックスやピクテなど、実在の会社をかたる勧誘

検索では「投資詐欺 ゴールドマン・サックス」「ピクテ 投資詐欺」のように、有名な金融機関の名前と一緒に調べる人が多くいます。実在の会社やその社員を名乗り、偽の社員証や名刺の画像で信用させる手口があるためです。アセットマネジメントOneやピクテ・ジャパンなどの運用会社も、自社を装った勧誘への注意を自社サイトで呼びかけています。

本物の会社かどうかは、相手が送ってきたURLや電話番号ではなく、自分で調べた公式サイトの連絡先に問い合わせて確かめます。大手の金融機関が、LINEのグループや個人のDMで個人に投資をすすめることは通常ありません。

インスタの乗っ取りから始まる投資詐欺

知人のInstagramが乗っ取られ、その人のアカウントから「投資でもうかった」「電話番号を教えて」とDMが届く手口もあります。SMSに届く6桁の認証番号を教えると、今度は自分のアカウントが乗っ取られます。知人からでも投資やお金の話が急に来たら、電話など別の方法で本人に確かめてください。

ディープフェイクの動画に注意

AIで本人そっくりの映像や声を作る「ディープフェイク」を使った広告も確認されています。警察庁は見分けるポイントとして、口の動きと声が合わない、日本語の表記がおかしい、著名人なのに認証されていないアカウント、などを挙げています。

「出金できない」偽アプリ・偽サイトの手口

出金のときに言われること本当のところ
「利益に税金がかかるので、先に◯◯万円払って」税金は自分で確定申告して国に納める。業者に先払いすることはない
「出金手数料・保証金が必要」正規の業者は、出金額から手数料を差し引く。別に振り込ませない
「口座が凍結された。解除に費用がかかる」凍結の解除にお金を払わせる正規の手続きはない
「出金にはあと◯◯万円の入金が必要」払えばさらに別の名目を言われ、出金はされない
「担当者が不在」「システムの不具合」時間かせぎ。その間に連絡が取れなくなることが多い

※警察庁・金融庁・各県警の注意喚起の例をもとにhiro-fx.com作成

投資グループで案内される取引アプリやサイトは、多くが偽物です。画面には利益が増えていくように表示されますが、数字を表示しているだけで、実際の取引は行われていません。最初の少額の出金だけ認めて信用させ、大きな金額を入れたあとに出金を止めるのがよくある流れです。

出金のために追加のお金を求められたら、その時点で詐欺を強く疑ってください。払っても別の名目で次の請求が来て、お金は戻りません。「AIの自動売買で増える」と言われても、自動売買で必ず増えることはありません。自動売買の実際はFXのEA自作は儲かる?で解説しています。

LINEグループに勝手に追加されたときの対処と設定

図5 LINEの投資グループに勝手に追加されたときにすること 発言・返信・リンクのクリックをしないまま、上から順に □ 何も書き込まずにグループを退会する あいさつや「退会します」の書き込みも不要。反応すると狙われやすくなる □ 通報してからブロックする LINEの通報には2024年5月から「なりすまし」「詐欺」の項目がある □ 「メッセージ受信拒否」をオンにする 設定のプライバシー管理から。友だち以外からのトークやグループ招待を防げる □ 「友だちへの追加を許可」を見直す 電話番号やIDで知らない人に追加されにくくなる □ リンク・アプリ・QRコードは開かない 偽の取引アプリや、乗っ取りの入口になることがある □ お金を払ったなら、すぐ相談する 警察相談専用電話 #9110・消費者ホットライン 188

図: LINEの投資グループに勝手に追加されたときの対処(LINEヤフーの案内・警察庁の注意喚起をもとにhiro-fx.com作成)

知らない投資グループに勝手に追加されたら、書き込みをせずに退会し、通報とブロックをします。LINEヤフーによると、2026年4月からは、友だちに追加していない人からのメッセージやグループ招待が別のリストに入るようになりました。「友だち以外からのリクエスト」というリストです。

さらに「メッセージ受信拒否」をオンにすると、友だちではない相手からのトークやグループ招待を防げます。設定の名前や場所はアプリの版によって変わることがあるので、LINEのヘルプも確認してください。

本物の投資の情報との見分け方と、家族を守るポイント

見るところ正規の投資サービス詐欺の投資グループ
誘い方自分から申し込む。知らない人からの招待はない広告・DM・勝手にグループに追加
入金先会社名義の口座(証券会社・FX会社)個人名義や、関係のない会社名義の口座
取引の画面金融庁に登録した会社の公式アプリURLから入れる専用アプリ・サイト
利益の話「損をすることがあります」と説明する「必ずもうかる」「元本保証」
出金手数料は差し引き。先払いはない税金・手数料・保証金を先に払わせる

※hiro-fx.com作成

投資の情報を発信している人や会社がすべて詐欺というわけではありません。見分ける一番のポイントは、お金を入れる先です。株やFXの取引は、金融庁に登録した証券会社やFX会社に、自分名義で口座を作って行います。個人名義の口座への振り込みや、URLから入れる専用アプリを求められたら、それだけで取引をやめる理由になります。

被害は40代〜60代に多く、警察庁によると、1件あたりの被害額は高齢の人ほど大きくなる傾向があります。家族が「先生に教わっている」「グループで勉強している」と話していたら、入金先の名義だけでも一緒に確かめてください。

よくある質問

Q1. グループで少しもうかって出金もできました。それでも詐欺ですか?

A. その可能性があります。小さな出金に応じて信用させ、大きな金額を入れさせるのがよくある流れです。入金先が個人名義か、取引アプリが金融庁の登録業者のものかで確かめてください。

Q2. グループで発言してしまいました。個人情報は大丈夫ですか?

A. 書き込みだけで直ちに被害になるわけではありませんが、反応した人は次の勧誘の対象になりやすくなります。退会・通報・ブロックをしたうえで、身分証の画像や口座番号を送っていたら、警察に相談してください。

Q3. 先生役の名前で検索したら実在の人でした。本物ではないのですか?

A. 実在の人の名前や写真を無断で使うのが、なりすましの手口です。本人の公式サイトや認証済みのアカウントで、LINEのグループを運営しているかを確かめてください。多くの著名人が、なりすましへの注意を自分で呼びかけています。

Q4. お金を振り込んでしまいました。どこに相談すればいいですか?

A. すぐに警察(警察相談専用電話 #9110 か最寄りの警察署)と、振込先の金融機関に連絡してください。早いほど、振込先の口座を止められる可能性が高くなります。トークの画面や振込の記録は消さずに残しておきます。

まとめ:LINEの投資グループは入金先と出金の条件で見抜く

  • 投資詐欺のLINEグループは、広告やDMで誘い、先生・アシスタント・サクラの会員で信用させてから偽アプリなどに入金させる
  • 2025年のSNS型投資詐欺は9,523件・1,288.0億円(警察庁確定値)。1件あたり1,358.2万円で、FXの稼働口座1件あたりの証拠金の約4.7倍
  • だまされた人は40代〜60代が67.6%。入口はInstagram・YouTube・LINEが多く、連絡は9割以上がLINE
  • 有名人や実在の会社をかたる広告、乗っ取られた知人のアカウント、ディープフェイク動画が入口になる
  • 勝手にグループに追加されたら、書き込まずに退会・通報・ブロック。出金に先払いを求められたら詐欺を疑う

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※この記事の情報は2026年10月4日時点のものです。主な出典: 警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」(2026年6月5日)、同「令和8年上半期における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」、同「令和8年8月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」、LINEヤフー「LINEの安心・安全への取り組み」、和歌山県警の注意喚起。FXの証拠金は金融先物取引業協会の統計をもとにhiro-fx.comが集計したものです。この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、法律相談ではありません。被害については警察や消費生活センターにご相談ください。