マッチングアプリの投資詐欺とは?ロマンス詐欺との違いと手口・見分け方

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こんな疑問を持つ方へ
  • マッチングアプリで知り合った人に投資をすすめられた。これって詐欺?
  • ロマンス詐欺と投資詐欺は何が違う?
  • マッチングアプリの投資詐欺の手口と特徴は?
  • お金を送ってしまった。どうすればいい?

マッチングアプリの投資詐欺とは、アプリで知り合った相手が恋愛感情を利用して投資をすすめ、偽の取引アプリなどにお金を入れさせる詐欺です。警察庁によると、2025年のSNS型ロマンス詐欺は5,645件・被害額546.4億円でした。最初の接触はマッチングアプリが32.7%と最も多くなっています。この記事では、警察庁の統計からだまされた人の年代や送金の方法を整理し、手口と見分け方、お金を送ってしまったときの対処を解説します。

マッチングアプリの投資詐欺(ロマンス投資詐欺)とは?

図1 マッチングアプリから始まるロマンス投資詐欺の流れ 数週間〜数か月かけて信頼させてから、お金の話を持ち出す ① マッチ 好条件の プロフィールで 相手から近づく → ② LINEへ移動 「アプリはあまり 見ないから」と 外に誘う → ③ 恋愛・将来の話 毎日やりとりし 結婚や将来を 語り合う → ④ 投資の話 「一緒にFXで 将来の資金を」 偽アプリへ → ⑤ 出金できない 「手数料」「税金」 を請求され 音信不通に

図: マッチングアプリから始まるロマンス投資詐欺の流れ(警察庁・各県警の注意喚起をもとにhiro-fx.com作成)

マッチングアプリの投資詐欺は、すぐにはお金の話をしません。毎日のやりとりで信頼関係を作り、結婚や将来の話をしたうえで、「2人の将来のために一緒に資産を増やそう」と投資を持ち出します。題材には、FXや暗号資産、金(ゴールド)などがよく使われます。

恋愛感情を使って投資に誘う手口は、「ロマンス投資詐欺」とも呼ばれます。会ったことがないまま、何週間も何か月もやりとりが続くのが特徴です。相手を信じたい気持ちが強くなっているため、おかしいと感じても気づきにくくなります。

ロマンス詐欺と投資詐欺の違い

SNS型ロマンス詐欺SNS型投資詐欺
警察庁の定義(要約)会わないまま関係を深め、恋愛感情や親近感を抱かせて金銭をだまし取る会わないまま関係を深め、投資金や出金手数料の名目で金銭をだまし取る(ロマンス詐欺に当たるものを除く)
よくある入口マッチングアプリ・InstagramなどのDMSNSの広告・DM
お金を出させる理由投資・結婚資金・病気・送金トラブルなどさまざま投資そのもの
2025年の件数・被害額5,645件・546.4億円9,523件・1,288.0億円

※警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」をもとにhiro-fx.com作成

警察庁の統計では、恋愛感情や親近感を抱かせてお金をだまし取ったものは、名目が投資でも「SNS型ロマンス詐欺」に数えられます。つまり、マッチングアプリで知り合った相手にFXをすすめられた被害は、多くがロマンス詐欺の側に入っています。どちらの統計に入るかにかかわらず、会ったことのない相手からの投資の話は危ないと考えてください。

【データ】ロマンス詐欺の入口はマッチングアプリが最多、40代〜60代の男性が多い

図2 SNS型ロマンス詐欺で最初に接触したツール(2025年) 警察庁の確定値(5,645件)。だまされた時の連絡はLINEが5,294件(93.8%) マッチングアプリ 1,846件(32.7%) Instagram 1,288件(22.8%) Facebook 1,049件(18.6%) その他のSNS 820件(14.5%) TikTok 471件(8.3%) その他 171件(3.0%)

図: SNS型ロマンス詐欺の当初接触ツール(警察庁の確定値をもとにhiro-fx.comが作図)

警察庁の確定値によると、2025年のSNS型ロマンス詐欺の最初の接触は、マッチングアプリが1,846件で最多でした。Instagram、Facebookが続き、この3つで約7割を占めます。最初の接触の92.8%はDMで、だまされた時の連絡は93.8%がLINEでした。アプリで知り合い、LINEに移ってからお金の話になる流れが数字にも表れています。

図3 SNS型ロマンス詐欺でだまされた人の年代と男女(2025年) 警察庁の確定値(男性3,633件・女性2,012件) 男性 女性 0件 300件 600件 900件 1,200件 7 7 10代 165 138 20代 430 226 30代 729 551 40代 1,100 620 50代 903 362 60代 268 95 70代 31 13 80代以上

図: SNS型ロマンス詐欺の年代別・男女別の認知件数(警察庁の確定値をもとにhiro-fx.comが作図)

だまされた人は男性が64.4%で、年代では男女とも50代が最も多くなっています。40代〜60代で75.6%を占めます。1件あたりの被害額は969.6万円です。当サイトのFXトレーダー・データベースでは、FXで実際に取引している口座1件あたりの証拠金は約290万円で、その約3.3倍にあたります。

2026年に入ってからも、1〜8月のSNS型ロマンス詐欺は3,506件・325.8億円でした(警察庁の暫定値)。前年の同じ時期とほぼ同じ多さで続いています。

マッチングアプリの投資詐欺の手口:「一緒にFXしよう」から偽アプリへ

段階よく使われる言葉本当のねらい
近づく「プロフィールを見て、価値観が合いそうと思いました」最初から投資に誘う相手を探している
外へ移る「アプリはあまり開かないので、LINEで話しませんか」アプリの監視や通報から逃れる
信頼させる「将来のことも真剣に考えたい」「毎日話せてうれしい」恋愛感情で判断を鈍らせる
投資を持ち出す「叔父に教わったFXで安定して増えている」「2人の将来のために」自分は投資で成功している人を演じる
入金させる「このアプリで口座を作って。最初は少額でいいよ」偽の取引アプリ・サイトに入金させる
出金を止める「利益の出金には税金を先に払う必要がある」さらにお金を出させる

※警察庁・各県警・自治体の注意喚起の例をもとにhiro-fx.com作成

手口の中心は、「自分は投資で成功している」という演出です。相手は投資家や会社役員を名乗ることが多く、警察庁の統計でも、ロマンス詐欺の犯人が名乗った職業は投資家が627件で最多でした。「叔父に教わった」「専門の先生がいる」と、身近な成功者の存在をにおわせるのもよくある流れです。

最初は少額の入金で利益が出たように見せ、出金も少しだけさせます。信用したところで「今がチャンス」「もっと入れれば2人の将来が早く安定する」と、大きな金額を入れさせます。最後は、出金に税金や手数料が必要だと言って、さらにお金を出させます。

ペアーズなど大手のアプリでも起きる

検索では「投資詐欺 ペアーズ」のように、特定のアプリ名と一緒に調べる人もいます。本人確認がある大手のアプリでも、犯人は本人確認を通ったアカウントを使ったり、乗っ取ったりして近づくことがあります。アプリが有名かどうかではなく、相手の言動で判断することが大切です。多くのアプリには、投資の勧誘などを運営会社に知らせる通報の機能があります。

「美人」「イケメン」「高収入」のプロフィールに注意

犯人は、多くの人の目にとまりやすい写真と条件でプロフィールを作ります。写真は他人のSNSから無断で使ったものや、AIで作った画像の場合があります。プロフィールの写真が本人かどうかは画像検索で調べる方法もありますが、AIの画像は見つからないこともあるので、決め手にはなりません。

見分け方:マッチングアプリの投資詐欺の特徴チェックリスト

図4 マッチングアプリの投資詐欺の特徴(見分け方) 2つ以上当てはまったら、お金の話はすべて断る □ すぐにLINEなどアプリの外へ誘う アプリ内のやりとりは運営会社の監視や通報の対象になるため □ 会う約束を先のばしにする 「海外にいる」「仕事が忙しい」。ビデオ通話も断ることが多い □ プロフィールが良すぎる 美男美女・高収入・投資家や会社役員。写真は他人の画像やAIで作られたものの場合がある □ 投資で成功している話を自分からする 「叔父」「先生」に教わった、と第三者の存在をにおわせる □ 特定のアプリやサイトで取引させたがる 金融庁に登録した業者の公式アプリではないことが多い □ 暗号資産で送るように言う 「銀行より手数料が安い」と言って、追跡しにくい方法を選ばせる □ 出金に先払いを求める 税金・手数料・保証金。払っても次の請求が来る

図: マッチングアプリの投資詐欺の特徴(警察庁・各県警の注意喚起をもとにhiro-fx.com作成)

いちばん確かな見分け方は、「会ったことのない相手から、お金や投資の話が出たかどうか」です。どれだけ親しくなっていても、実際に会っていない相手からの投資の誘いは断ってください。本当に気持ちのある相手なら、投資を断っても関係は続くはずです。

FXや株の取引は、金融庁に登録した会社に自分名義の口座を作って行うものです。相手から教えられたアプリやURLから取引を始めることはありません。迷ったら、相手の言う会社が金融庁の登録業者一覧に載っているかを調べてください。

暗号資産で送らせる手口が増えている

お金の渡し方(2025年)件数被害額お金が戻る見込み
振込(銀行など)3,055件(54.1%)276.0億円口座に残っていれば振り込め詐欺救済法で分配の可能性
暗号資産を送る2,177件(38.6%)247.7億円振り込め詐欺救済法の対象外。追跡も難しい
その他(現金の手渡しなど)413件(7.3%)—救済法の対象外

※警察庁の確定値(SNS型ロマンス詐欺)をもとにhiro-fx.com作成

2025年のSNS型ロマンス詐欺では、暗号資産を送らせる手口が2,177件と、前年の約2.8倍に増えました。2026年上半期は、暗号資産によるものが件数の45.4%、被害額の58.7%を占めています(警察庁の暫定値)。

暗号資産は、送ったあとに取り消すことができず、相手を追いかけるのも難しい送金方法です。振り込め詐欺救済法の対象にもならないため、お金が戻る見込みはさらに低くなります。「銀行より手数料が安い」「すぐに反映される」と暗号資産での送金をすすめられたら、詐欺のサインと考えてください。暗号資産の値動きそのものは暗号資産ウォッチで確認できます。

誘われた・お金を送ってしまったときの対処

状況すること相談先
投資をすすめられた(まだ払っていない)断る。アプリの通報機能で運営会社に知らせ、ブロックするアプリの運営会社
お金を振り込んでしまったすぐ振込先の銀行に連絡して口座の取引停止を頼み、警察に相談する振込先の銀行・#9110
暗号資産を送ってしまった使った暗号資産の交換業者と警察にすぐ連絡する交換業者・#9110
「出金に手数料が必要」と言われている払わない。それ以上やりとりしない消費者ホットライン 188
「返金を手伝う」と別の人から連絡が来た費用を払う前に公的な窓口に相談する(二次被害の可能性)188・#9110

※2026年10月4日時点。警察庁・消費者庁の案内をもとにhiro-fx.com作成

お金を送ってしまったら、相手に知らせずに、すぐ振込先の銀行と警察に連絡してください。相手に「詐欺では」と問いただすと、口座からお金を移されたり、言いくるめられたりすることがあります。やりとりの画面、相手のプロフィール、振込や送金の記録は消さずに残しておきます。

恋愛感情があった分、「だまされたと認めたくない」と感じるのは自然なことです。一人で抱え込まず、家族や公的な窓口に早めに相談してください。

よくある質問

Q1. 相手とはビデオ通話もしています。それでも詐欺の可能性はありますか?

A. あります。短い通話で信用させたり、AIで顔を変えたりする手口もあります。通話ができても、会っていない相手から投資やお金の話が出たら、詐欺を疑ってください。

Q2. 相手が教えてくれたFXのアプリで、実際に利益が出ています。

A. 画面の利益は、偽のアプリが表示している数字だけのことがあります。運営している会社が金融庁の登録業者か確かめ、少しでも出金を止められたら、それ以上は入金しないでください。

Q3. 女性でも被害にあいますか?

A. あいます。2025年は被害の約6割が男性でしたが、女性も2,012件ありました。女性の被害も50代・40代が多くなっています。

Q4. 相手を通報すると、仕返しされませんか?

A. アプリの通報は、相手に通報者が分からないようにして運営会社に届く仕組みが一般的です。心配なら、通報とあわせてブロックし、個人情報(住所・勤務先など)を伝えていた場合は警察に相談してください。

まとめ:会ったことのない相手からの投資の話は、すべて断る

  • マッチングアプリの投資詐欺は、恋愛感情を使って投資に誘い、偽アプリなどに入金させる手口
  • 警察庁の統計では、恋愛感情を使ったものは名目が投資でもロマンス詐欺に数える。2025年は5,645件・546.4億円
  • 最初の接触はマッチングアプリが32.7%で最多。だまされた人は男性が64.4%、40代〜60代が75.6%
  • すぐLINEに誘う、会えない、プロフィールが良すぎる、投資の成功話、暗号資産での送金、出金の先払いは要注意
  • 送ってしまったら相手に知らせず、すぐ銀行(交換業者)と警察へ。返金をうたう別の業者にも注意

FXで実際に取引している人の数や、勝っている人の割合はFXトレーダー・データベースで毎週更新しています。「必ず増える」という話と比べてみてください。

※この記事の情報は2026年10月4日時点のものです。主な出典: 警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」(2026年6月5日)、同「令和8年上半期における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」、同「令和8年8月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」。FXの証拠金は金融先物取引業協会の統計をもとにhiro-fx.comが集計したものです。この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、法律相談ではありません。被害については警察や消費生活センターにご相談ください。