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- 公務員がFXをするのは副業禁止に当たるのか、違法にならないのか知りたい
- 処分されるのはどんなときか、国家公務員・地方公務員・教員で違うのか知りたい
- FXをしていると職場にばれるのか、確定申告や年末調整はどうすればいいのか知りたい
- 勤務時間外に取引するなら、何時ごろがよく動くのか知りたい
公務員がFXをすることは、自分のお金での資産運用であれば、法律の兼業規制には当たらないと考えられます。ただし勤務時間中の取引や相場の閲覧は処分の対象になりえて、実際に減給された事例もあります。この記事では、法律と国の見解、処分の線引き、職場にばれる理由と確定申告、勤務後に取引しやすい時間帯まで解説します。
公務員のFXは副業禁止に当たる?資産運用なら兼業に当たらないと考えられる
図: 公務員のFXの整理。国家公務員法・地方公務員法、国の兼業Q&A(2024年6月)などをもとにhiro-fx.comで作成
内閣人事局と人事院は2024年6月、国家公務員の兼業についてQ&Aを出しています。そこでは、資産運用として株を持ったり売買したりすることは、兼業の決まりに違反しないとされています。
FXについての記載はありませんが、同じ自分のお金での資産運用なので、同様に考えられます。公務員のFXそのものが違法になるわけではありません。
一方で、勤務時間中に相場を見たり取引したりするのは別の問題です。金融や為替に関わる職場では、独自の決まりで取引が制限されていることもあります。
国家公務員・地方公務員・教員で違いはある?
| 立場 | 主な法律 | 資産運用のFX | 確認したいところ |
|---|---|---|---|
| 国家公務員 | 国家公務員法103条・104条 | 兼業に当たらないと考えられる | 府省の内規(金融関係の府省は特に) |
| 地方公務員(市役所など) | 地方公務員法38条 | 同様に考えられる | 自治体の規程 |
| 公立学校の先生 | 地方公務員法38条など | 同様に考えられる | 教育委員会・学校の規程 |
| 審議官級以上の国家公務員 | 国家公務員倫理法7条 | 株の売買は報告が必要。条文上FXは対象外 | 府省の倫理担当 |
※e-Gov法令検索の条文と、内閣人事局・人事院「一般職の国家公務員の兼業について(Q&A集)」問8をもとにhiro-fx.com作成。地方公務員について、総務省から同様の公式見解は見当たりませんでした
地方公務員や公立学校の先生も、法律の考え方は国家公務員と同じです。ただし国のQ&Aは国家公務員向けなので、自治体や教育委員会に独自の規程があれば、そちらに従います。
法律では公務員の兼業はどう決められている?違法になるケース
図: 公務員の兼業に関わる主な法律と、FXとの関係。e-Gov法令検索の条文と国の兼業Q&A(問8)をもとにhiro-fx.comで作成
国家公務員法103条は、営利企業(利益を目的とする会社)の役員になることや、自ら営利企業を営むことを禁止しています。104条では、報酬を得てほかの事業や事務に従事するには許可が必要とされています。地方公務員法38条も、ほぼ同じ内容です。
FXの売買は、会社を営むことにも、雇われて報酬を得ることにも当たりません。そのため、兼業の許可は通常いらないと考えられています。
違法や規程違反になりうるのは、たとえば人を雇って事業のように取引する、他人のお金を預かって運用する、といったケースです。他人のお金を運用して報酬を得るのは、公務員かどうかに関係なく金融商品取引法の登録が必要になる行為です。
勤務中の取引は「職務専念義務」に反する
国家公務員法101条は、勤務時間と注意力のすべてを職務に使うよう定めています。地方公務員法35条も同じ内容で、これを職務専念義務といいます。
勤務中にスマホで値動きを追ったり、注文を出したりすると、この義務に反するおそれがあります。昼休みなどの休憩時間の扱いは、職場のルールを確認してください。
公務員がFXで処分されるのはどんなとき?ケース別の線引き
| ケース | 関係する決まり | リスク |
|---|---|---|
| 勤務時間外に、自分のお金で取引する | — | 問題ないと考えられる |
| 勤務中にスマホや職場のPCで相場を見る・取引する | 職務専念義務(国公法101条・地公法35条) | 処分の対象になりうる(減給の事例あり) |
| 職務で知った情報をもとに売買する | 守秘義務・信用失墜行為の禁止 | 処分の対象になりうる |
| 大きな損失で借金をかかえる | 信用失墜行為の禁止(国公法99条・地公法33条) | 状況によっては問題になるおそれ |
| 他人のお金を預かって運用する・事業のように営む | 兼業規制・金融商品取引法 | 違法になりうる |
※国家公務員法・地方公務員法の条文、人事院「義務違反防止ハンドブック」をもとにhiro-fx.com作成。実際の処分は所属先の判断によります
人事院の「義務違反防止ハンドブック」には、減給になった職員の事例が載っています。勤務中に私用のスマホや業務用のパソコンで、業務と関係のない株価などを連日見ていたケースです。取引をしたかどうかではなく、勤務中に相場を見続けたことが問題になっています。
スキャルピングのように短い時間で何度も売買する取引は、チャートから目を離しにくくなります。勤務中の閲覧を避けるなら、夜や休日にまとめて取引できるやり方を選ぶほうが安全です。
公務員のFXは職場にばれる?確定申告と住民税のしくみ
図: 給与をもらっている人がFXで利益を出したときの申告。国税庁タックスアンサーNo.1900・No.1521と横浜市の案内をもとにhiro-fx.comで作成
国内の登録業者でのFXの利益は、ほかの所得と分けて税金を計算します(申告分離課税)。税率は所得税と住民税を合わせて20.315%で、損失は確定申告をすれば3年間くり越せます。
給与を1か所から受け取り、年末調整を受けている人は、給与以外の所得が年20万円以下なら所得税の確定申告はいりません。ここでいう所得はもうけのことで、売買した金額ではありません。ただし住民税は別で、20万円以下でも市区町村への申告が必要です。
年末調整ではFXの利益は精算されない
年末調整は、職場が給与の所得税を計算し直すしくみなので、FXの利益は入りません。FXの利益が20万円を超えたら、年末調整とは別に、翌年2月16日〜3月15日に自分で確定申告をします。
FXの利益にかかる税金の早見表
| 1年間のFXの利益 | 税金の合計(20.315%) | 申告 |
|---|---|---|
| 20万円 | 約4.1万円(40,630円) | 所得税の確定申告は不要・住民税の申告は必要 |
| 50万円 | 約10.2万円(101,575円) | 確定申告が必要 |
| 100万円 | 約20.3万円(203,150円) | 確定申告が必要 |
| 200万円 | 約40.6万円(406,300円) | 確定申告が必要 |
| 500万円 | 約101.6万円(1,015,750円) | 確定申告が必要 |
※給与を1か所から受け取り年末調整を受けている人の場合。税率は2026年分(所得税15%+復興特別所得税+住民税5%)。ほかに給与以外の所得がある場合は合計で判定します。国税庁タックスアンサーNo.1521・No.1900をもとにhiro-fx.com計算
住民税から職場に伝わることがある
FXの利益を申告すると住民税が増え、給与から天引きされる住民税の額を通じて、職場に伝わることがあります。確定申告書には、給与以外の所得の住民税を「自分で納付」にする欄があります。
ただし自治体によって扱いが違うこともあり、必ず自分で納付になるとは限りません。とはいえ、資産運用のFXは兼業に当たらないと考えられるので、隠すことより申告を忘れないことのほうが大切です。
勤務時間外に取引するなら、ドル円は夜の22時台が一番動く
図: ドル円の1時間ごとの値幅(高値と安値の差)の平均。2026年9月26日までの1年間の1時間足。日本時間。出典: hiro-fx.comの今日の値動きマップのデータ
勤務時間外にしか取引できないなら、その時間にドル円がどれくらい動くかが気になります。当サイトが毎時集計しているドル円の1時間足で、時間帯ごとの値動きの大きさを調べました。
図4のとおり、1日で一番動いたのは22時台で平均28.5pipsでした。21時台から翌0時台までは、4時間続けて25pipsを超えています。この時間帯は、ロンドン市場とニューヨーク市場が同時に開いていて、米国の経済指標の発表も重なります。
勤務中の9時台も平均26.5pipsとよく動きますが、これは銀行がその日の両替レートを決める「仲値」の時間帯です。反対に、早朝の6時台は12.5pipsと1日で一番静かでした。
あわせて読みたい:ドル円は1日のうち何時に動くのか?過去1年の1時間足で時間帯別の値幅を調べた
金融に関わる職場の決まりと、海外FXの注意点
図: 職場独自の決まりと海外業者の注意点。日本銀行の職員向け特則、国家公務員倫理法、金融庁の注意喚起をもとにhiro-fx.comで作成
国のQ&Aでも、府省によっては職場の内部の決まり(内規)で株の取引などを制限していることがあるとされています。職務で知った情報を使った取引を防ぐためです。
たとえば日本銀行は、管理職に通貨のデリバティブ取引(FXなど)の自粛を求め、為替介入の事務に関わる職員には禁止しています。日銀の職員は国家公務員ではありませんが、為替に関わる仕事ならではの決まりの例です。
海外のFX業者にも注意が必要です。金融庁は、日本で登録を受けずに勧誘する業者は違法だとして、出金に応じない例もあると注意を呼びかけています。トラブルになったとき、公務員としての信用にも関わりかねません。
公務員がFXを始める前に確かめたい5つのこと
図: 公務員がFXを始める前に確かめたいこと(hiro-fx.com作成)
国のQ&Aがはっきり書いているのは株の売買についてだけで、FXについては「同じ資産運用なので同様に考えられる」という読み方になります。最終的には、所属先の規程と人事担当の判断が優先します。
始める前に図6の5つを確かめ、迷う点があれば人事担当に確認しておくと安心です。大きな損失で生活に響かないよう、レバレッジを抑え、余裕資金で取引することも大切です。
よくある質問
Q1. 公務員がFXをするのに届け出や許可はいりますか?
A. 資産運用としてのFXは兼業に当たらないと考えられるので、通常は許可の手続きはいりません。ただし所属先に独自の規程がある場合は、それに従ってください。
Q2. 教員(公立学校の先生)もFXをしていいですか?
A. 公立学校の先生は地方公務員なので、考え方は同じです。勤務時間外に自分のお金で行う資産運用なら、問題ないと考えられます。
Q3. 昼休みにスマホで取引するのはどうですか?
A. 休憩時間は勤務時間に含まれないのが一般的ですが、職場の規程で私用スマホの扱いが決まっていることもあります。午後の勤務中も値動きが気になるなら、夜に取引するほうが安全です。
Q4. FXの利益が20万円以下なら何もしなくていいですか?
A. 所得税の確定申告はいりませんが、住民税の申告は必要です。お住まいの市区町村に申告してください。
Q5. FXで損をした年も申告したほうがいいですか?
A. 確定申告をしておけば、損失を翌年以降3年間くり越して、その後の利益と相殺できます(国税庁タックスアンサーNo.1521)。くり越すには、損失が出た年から毎年続けて申告する必要があります。
まとめ:公務員のFXは「勤務時間外」「職場の決まり」「申告」の3つを守る
- 国のQ&Aでは、株の売買などの資産運用は兼業の決まりに違反しないとされ、FXも同様に考えられる
- 処分の事例は勤務中に相場を見続けたことに対するもの。取引は勤務時間外に
- 利益が20万円を超えたら確定申告(年末調整では精算されない)、20万円以下でも住民税の申告が必要
- ドル円が1日で一番動くのは勤務後の22時台(平均28.5pips)だった
- 金融・為替に関わる職場は独自の決まりを確認し、海外の無登録業者は避ける
ドル円の時間帯ごとの値動きは、今日の値動きマップで毎時更新しています。
※この記事の情報は2026年9月26日時点のものです。主な出典: 国家公務員法・地方公務員法・国家公務員倫理法(e-Gov法令検索)、内閣人事局・人事院「一般職の国家公務員の兼業について(Q&A集)」、人事院「義務違反防止ハンドブック」、国税庁タックスアンサーNo.1521・No.1900、金融庁、日本銀行。この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の職場での可否を保証するものではありません。取引の可否は所属先の規程と人事担当にご確認ください。投資の判断はご自身の責任でお願いします。

