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「NYオプションカットの時間は、ドル円が急に動くことがある」。日本時間23時にまつわる、FXでは有名な話です。
このサイトが毎日蓄積している仲値・時間帯アノマリー統計の5分足データで、2026年6月22日から9月9日までの58営業日について、23時をまたぐ前後5分間でドル円がどれだけ動いたかを、その周りの5分間と比べました。
用語メモ:オプションカットは、通貨オプション(決めた値段で売買できる権利)の期限が来る時刻です。NY時間の午前10時で、2026年9月時点では日本時間23時(米国が冬時間になる2026年11月1日以降は0時)にあたります。この記事の「5分間の値動き」は、5分ごとの値が前の5分からどれだけ動いたかをpipsで表したものです。実際の高値・安値で測るより少し小さめに出ます。
・23時をまたぐ5分間は、その周りの5分間よりどれだけ動いているか
・22:55→23:05の10分間で、5pips以上動いた日はどのくらいあるか
・動くのは一瞬だけなのか、前後30分に広げても差があるのか
結論:23時をまたぐ5分間の値動きは中央値2.7pips。周りの5分間(2.0pips)の約1.35倍でした
図1: 22:30〜23:30の5分ごとの値動きの大きさ(ドル円・2026年6月22日〜9月9日の58営業日・仲値・時間帯アノマリー統計)
ひとことで言うと:23時をまたぐ2本の5分間だけ、周りより動いていました。5pips以上動く割合は31.9%で、周りの19.1%の約1.7倍です。
図1は、22時30分から23時30分までを5分ごとに区切り、それぞれの5分間でドル円がどれだけ動いたかの中央値(真ん中の値)を並べたものです。22:55→23:00は2.7pips、23:00→23:05は2.85pipsで、2本をまとめた中央値は2.7pipsでした。周りの10本はほとんどが1.9〜2.0pipsです。
差は0.7pipsと小さく見えますが、5pips以上動いた割合で見ると差がはっきりします。23時をまたぐ2本は31.9%、周りの10本は19.1%でした。
2026年7月30日にカット前後で約3円下げた日を除いても、中央値は2.7pipsと2.0pipsで、同じ形でした。一方で、23:05を過ぎると値動きはすぐに周りと同じ水準に戻っています。
検証の中身:22:55→23:05の10分間で5pips以上動いた日は、58日中32日ありました
図2: 22:15〜23:55を10分ごとに区切った値動きの幅の中央値(ドル円・2026年6月22日〜9月9日の58営業日)
ひとことで言うと:22時15分から23時55分までを10分ごとに区切ると、23時をまたぐ10分間が最も大きく動いていました。中央値は5.25pipsで、他の多くの10分間は3〜4pipsです。
図2は、22時15分から23時55分までを重ならない10分間に区切り、それぞれの値動きの幅を比べたものです。22:55→23:05の10分間は中央値5.25pipsで、10分間で5pips以上動いた日は32日(55.2%)ありました。
同じ日の他の10分間と比べても、23時をまたぐ10分間のほうが大きかった日は38日(65.5%)でした。表1は、区間ごとの数字を直近1ヶ月(2026年8月10日〜9月9日の23日)と並べたものです。
| 区間 | 中央値(pips) | 5pips以上の割合 | 直近1ヶ月の中央値 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| 22:55→23:00の5分 | 2.7 | 29.3% | 3.2 | 最大は36.3(7月30日) |
| 23:00→23:05の5分 | 2.85 | 34.5% | 3.4 | 最大は50.5(7月30日) |
| 周りの5分(22:30〜23:30の他10本) | 2.0 | 19.1% | 2.6 | 580本をまとめて集計 |
| 22:55→23:05の10分 | 5.25 | 55.2% | 6.9 | 10pips以上は12日 |
| 参考:カット前30分の幅 | 8.0 | ― | 9.4 | 30分間の高い値と低い値の差 |
| 参考:カット後30分の幅 | 9.6 | ― | 11.5 | 後が大きかった日は29日 |
表1: 出典 hiro-fx.com 仲値・時間帯アノマリー統計(Yahoo Finance 5分足)。2026年9月10日集計。直近1ヶ月は2026年8月10日〜9月9日の23日
向きには偏りがありませんでした。22:55→23:00は上昇25日・下落31日、23:00→23:05は上昇29日・下落28日で、どちらに動くかは日によってばらばらです。
実際のチャート:2026年9月3日・4日・8日の23時前後(1分足)
図3: オプションカット前後のドル円1分足(日本時間22:30〜23:30)。2026年9月3日・4日・8日・仲値・時間帯アノマリー統計の1分足の蓄積
ひとことで言うと:3日とも23時をまたいで値が動き、その前後の時間はおだやかでした。ただし向きは日によって違います。
図3は、2026年9月3日・4日・8日の1分足に、23時の位置を緑の線で重ねたものです。9月8日は22:55→23:00が-2.8pips、23:00→23:05が+6.9pipsで、23時を境に向きが変わりました。
雇用統計の日だった9月4日は、前5分+9.5pips・後5分+17.7pipsと、同じ向きに大きく動いています。9月3日は前5分-11.1pips・後5分+12.0pipsで、下げてから戻る形でした。
3日とも、23時をまたぐ10分間はその日の周りの5分間(中央値3.4〜5.1pips)より大きく動いています。集計はカットの記録がある9月9日分までを使っています。
注意点:動くのは23時をまたぐ10分間だけで、前後30分に広げると差は消えます
図4: 22:55→23:05の10分間の値動きの幅の分布(ドル円・2026年6月22日〜9月9日の58営業日)
ひとことで言うと:10分で5pips以上動いた日は31日ある一方、2pips以下しか動かなかった日も13日ありました。動く日と動かない日の差が大きい時間帯です。
図4は、23時をまたぐ10分間の値動きの幅ごとに日数を数えたものです。5pips以下の日が27日あり、動く日ばかりではありません。20pipsを超えた3日は、7月30日の急落や9月4日の雇用統計など、材料のあった日でした。
前後30分まで広げると、差はほぼなくなります。カット前30分の値動きの幅は中央値8.0pips、後30分は9.6pipsで、後のほうが大きかった日は58日中29日でした。23時前後の動きは10分間で完結し、その後に動きが続く形ではありません。
集計した58営業日は約2ヶ月半で、2026年の夏の相場に限った結果です。米国が冬時間になる2026年11月1日以降はカットが日本時間0時に移るので、時刻で見るときは注意してください。
オプションカットのほか、仲値・ロンドン勢参入・NY勢参入・ロンドンFIXの前後の値動きは仲値・時間帯アノマリー統計で毎日更新しています。時間帯ごとの値幅の目安は今日の値動きマップで確認できます。
この記事は2026年9月10日時点のデータにもとづく情報提供であり、投資助言ではありません。売買の判断はご自身の責任でお願いします。
